素描(デッサン)
待つ人がいるってことは ほんとは 幸せなのかもしれないね
『追悼』 心深くで 心静かに ただ 手を合わせ どうぞ安らかにと祈るとき 遠く せみの声がした その人が大切にしてきたものを その人が戦ってきたことを たぶん 何度も思い出すだろう 夏の初め
今日は 楽しい一日でしたか? 鼻歌のひとつも 出たりした? それとも、ため息の一日だったろうか… どっちでもいいよ あなたが そこにいて ちゃんと 生きてくれている それだけでいい あなたは たいせつ
大丈夫 明日は……晴れるよ
『メッセージ2』 大丈夫だよ 後ろにいるよ 時々 振り返ってみて いつだって ちゃんと いるから
『メッセージ』 がんばれ がんばれって思いながら 日々を生きてるよ がんばっているのが わかっていても それしか 言えないんだよ わたしでは わかりようのない 恐怖や絶望が せつな過ぎて 哀しすぎて 心が 泣き声を上げるけど 当たり前の顔して 今日を生き…
ふっと思った 悲しみや苦しみや 憎しみの片棒は担げないけれど 喜びや幸せの 片棒なら担げるかもしれないって… 誰もが幸せになんて なれるもんかって あなたは笑うけど 幸せの種類だって たくさんあるんだよ メりー・メリー・クリスマス 今夜くらいは 幸せの…
『木の葉から落ちる雫の下に』 木の葉から落ちる雫の下に いつでも 僕はいるから 寂しいとき せつないとき 迷わず ここにいらっしゃい 気の利いたことを言うでもないし そんなに愛想もよくないけれど 折ったひざに 頬杖ついて 葉っぱの裏から 空を見て 時々…
そこにいたら いいよ
しなかったこと できなかったこと 傷つけたこと 傷ついたこと そんなことを嘆くより 今日できることを 数えた方がいいよ 今は そう思えなくても その方が 心のごちそうになるんだ しなかったこと できなかったこと 傷つけたこと 傷ついたこと いっぱいあるか…
ためいきしか 出てこない そんな夜には 今日の自分を ほめてあげよう 何が何でも ほめてあげよう すべては それからだ
『それぞれの正解』 人の数だけ こころがある こころの数だけ 正解がある 誰かの正解が あなたの正解でなくたっていい あなたはあなたでいいよ
『雪のしずく』 ぽとぽと 雪のしずく 土にかえるように 哀しみも つらさも 時に胸をかける さみしさも みんな とけてしまえばいいね …ひとりじゃないよ
『風サロン』 小高い丘の 雑木林 名も知らぬ木にもたれて 眼下にひろがる まちをながめていると そよそよと 風はささやき いつからか 眠りにさそうのです 空たかくで 鳥が鳴くので けだるく 空をあおげば 緑の木々のはざまから 木漏れ日が ゆらゆらと ゆらゆ…
虫がなく ひと夏を惜しむように ただひとりのひとを 恋うるように なく わたしは…なけない
『かけだせば夏』 山へ行っているはずのひとが 突然あいにくるという ”山間の茂みの中 たった一輪 姫百合を見つけたんだ” そしたら たまらなくあいたくなったと 受話器の向こうのひとはいった いつもの足取りで きっとあなたは歩くから ぼやぼやしてたら こ…
『ソラノフネ』 しばらく降りつづいた 雨もやんで 月のきれいな夜だから 夜中に こっそり船を出そう 今夜は 君の誕生日だし エッチラ オッチラ 船を出そう ”船は空を飛べません ましてや 人は飛べません” そんなことばで 片付けてしまう 哀しい人にならない…
『はじめて』 ”あなたと はじめてのことをたくさんしたいから 知らないことを たくさんとっておく” 誰かが本の片隅に書いた そんなことばに うなづいた頃があった それはそのまま 私の想いで… 風が吹き 雨が降り 雪にさらされ そうして日照りに立ちすくみ 今…
誰かのためじゃなく 自分のために ただますぐに仰ぐ 秋の空
夏の終わりの風鈴は 何故だか ちょっと 申しわけなさげに ちりん ちりん と 鳴ってます 何故だかとっても いとおしげ ちりんちりんと 鳴るんです ちりん ちりん ちりちりん ねぇ… さみしいって 言えばいいのに
『ボールがひとつ』 山の端の 小さな神社の 石段に 忘れられた ボールがひとつ ほうき片手の おじさんは そこだけ残して 掃除して 毎日お参り おばさんは 手に取り ながめて また置いて 石段の 端っこ通る女の子 そこだけ 飛ばして進みます 忘れられたは 淋…
『早春賦』 赤い花 さいた 白い花 さいた たぶん だあれも 知らぬ間に 早く咲いたら さむかろう そうっと抱いて いてあげよ
『出会うべきひと』 ひとりでは越せなかった 坂があって ひとりでは飛べなかった 川もあって ひとりでは見られなかった 風景がある 時には 惑い 時には 交わり 時には ぶつかったりもするけれど どれも 大切な であうべきこと だれもが いとおしい 出会うべ…
『水真珠』 手のひらで 拾った 雨の 水のつぶ ひとつは あげよ あなたに あげよ ぬぐった 涙 消せるようー
『桜花園』 心が カンカラ いう夜は 桜の園に おいでなさい 好きな根元に 腰を下ろして ひざを抱えて いらっしゃい 桜のしずくが はらはらと あなたを つつんでくれるまで だいじょうぶだよ ひとりじゃないよ いつまでも いつまでも そっと 抱いててあげるか…
『05さくら降るまち』 さくら降るまちを あるいた さくら降るみちを ひとりで さくら降るまちを あるいた さくら降るみちを あてもなく 不器用すぎて 弱音も吐けず つらいことから 奥におしこむ そんな風に 生きてきた 時がすぎ ひとはゆき なお夢はとおく…
『'03聖夜』 もがきながら あがきながら はきだした ことばを うけとめて くれる声が あることの しあわせ それがどんなに ちいさな声でも それが どんなに とおい影 でも ささえられる ぬくもりを かんじてしまうほど 孤独 けして 焦りじゃなく けして あ…
出先で、制服姿の高校生達に会いました。部活帰りでしょうか。あるお店への階段に座っていたんですね。「おい、おい。そこに座らないでよ」と、内心思いながら、私が階段の前に立ったとき、四人いた女の子たちの1人が、急に立ち上がり、私の前をタッダッタッ…
『月夜のうさぎ』 夢のつづきを 見たいのならば じっと 想い起こしてごらん 今日のつらさを 忘れたいなら 明日の 楽しみ 数えてごらん もう いいかい 準備は いいかい そうっと重ねた 手をつなぎ 月の むこうに 連れていこ
WE ARE ALL ALONE なぎの海を 見ながら 車をとめた 海沿いの道 いるはずのない ふたりを みてた ガードレールに 腰かけて ふたりで 海をながめてる どちらかといえば 無口なひとは いつも以上に 無口になって それでいて やさしい顔してた スピーカーから な…