さくら降るまちを あるいた
さくら降るみちを ひとりで
さくら降るまちを あるいた
さくら降るみちを あてもなく
不器用すぎて 弱音も吐けず
つらいことから 奥におしこむ
そんな風に 生きてきた
時がすぎ
ひとはゆき
なお夢はとおく
強いひとだと いわれるごとに
心は もろくなっていく
たとえば ちいさな やさしさに
こらえきれぬくらいに
さくら降るまちを あるいた
さくら降るみちを あてもなく
さくら降るまちを あるいた
さくら降るみちを 嗚咽(なき)ながら
(画像は、恥ずかしくも、私の手のひらと去年の桜の花)