2007-08-31 ボールがひとつ 素描(デッサン) #その他文学 『ボールがひとつ』 山の端の 小さな神社の 石段に 忘れられた ボールがひとつ ほうき片手の おじさんは そこだけ残して 掃除して 毎日お参り おばさんは 手に取り ながめて また置いて 石段の 端っこ通る女の子 そこだけ 飛ばして進みます 忘れられたは 淋しいが 何故だか そこだけ暖かい ミンミン蝉が鳴く中に 夏が忘れた ボールがひとつ