置き忘れてた玉手箱
『夏空』 あの日の ソーダ水を あなたは おぼえているだろうか
誰もに”おはよう”って言える朝なら きっと いい日になるよ
辛くなったら 叫べばいいからね 泣きたいときは 泣いたらいいんだよ 溜めるのは ぬくもりと 希望だけでいい 3.11……。この日を忘れません。 〈追記〉 突然思い出したことがありました。それは、あの時「あの子」が、何をどうしてくれたかったってこと。決めた…
今日の”ありがとう”は 別の”ありがとう”を つれてきてくれる…かも
花びらに触れてみた いたわるように 触れてみた 指先のぬくもりをつたえるように また 来年出会えるように……
そこにおちた 紅葉が こんなにもいとおしいのは 何故だろう…
ないものを 数えるのはやめよう あるものをいとおしもう それが 一つの命だけだったとしても 今日を生きればいい それだけでいい
『時』 心に必要なものは 心が見つけるのだろう たぶん 絶妙のタイミングで あらがえない力で
『秋の日』 久しぶりに出かけたコンビニで 湯気を上げる 肉まんを見たこと 静かになったと思っていた 空き地で 虫たちが 元気に鳴いていたこと 夕暮れの灯りの中 散歩中の 子犬の長い毛が きらきらと 輝いてみえたこと そんなことに ほほ笑めた今日は それな…
『今日の終わりに』 今日が つらかったのなら 今日が くやしかったのなら 今日が かなしかったのなら ”明日”に貸しができたと思えばいいよ いい夢 見ようね
ゆっくり休んで それから 立ち上がればいいよ 大丈夫! 二本の足が あるんだから…
『空を見上げて』 辛いときには 空を見よう 迷ったときにも 空を見よう 哀しいときには ついでに 空気を吸い込んで …そこに答えがあるよ
『ベッド タイム ストーリー』 ベッドに入ったら 今日の”いいこと”思い出してみて ちっちゃなことでも 取り揃え 10個ぐらいは 数えてみよう そして 毛布を引き上げて これで今夜はおわりです 外に降る 雪の気配を 聞きながら 夢の入口まで あと少し あと 少…
誰かの幸せを祈れますか? たとえ それが あなたの想いに 反するものでも… 本当に? 心の底から? だったら あなたは 幸せなんだ …たぶんね…
『秋桜』 秋桜の咲く道 片手に 小さな手を握り 手を振るあなたに 応えながら 遠い日の あなたの涙 思い出してた 難破しがちな二人への エールの言葉 書いた日に 届けられた ぺしゃんこの車の写真の記事 言葉が みつからなかった ”ずっと彼のことだけ思って生…
筆まめになることも 筆不精になることも はずみがつけば 簡単よ 問題は そこまでの 中途半端な時間 私の言葉の蔵の隅に、こんな言葉がありました。この頃は、「メルまめ」はあっても、「筆まめ」は、どうでしょう。 文読む人のために、気に入った便箋を見つ…
『噂』 口から耳へ 耳から口へ くりかえされる 言の葉は どこまでが ほんとで どこからが うそ あなたは 何を みましたか あなたじしんの目で 体で そして 心でー
『桜の下で』 ありがとう ありがとうって 何度も言った 夜の明けきらない 桜の下で
『青空』 忘れてたよ 無理だときめて 出来ることなど 何ひとつないこと 何をやってきた 何を信じてきた すべては 自分の中にある 顔を上げ 心ごと 空を見上げて 高くこぶしを突き上げた 青空にー
『潮騒』 白衣 鈴 君のかわりに 海からの風 抱きしめながら 目をとじた 驚きと 混乱と 苦しみと 哀しさ 君への 愛しさだけが 救いだった日々 遠くなるごとに 思いだす 哀しいほほえみの ひとは 現在(いま)を生きる女(ひと)になって ここにいる 目を開い…
ささやき声の 喫茶店 昼下がりの 木漏れ日が 聞き耳立てて 手のひらに沿う 幼子の頭 なでたのも 遠い その手のひらに沿う つぶやくような 言葉のあとで その人は 小さくうなだれて わたしは 思わず 天をあおいだ ひとの なみだが ひとの ことばが こころの芯…
『Words』 「愛」や「恋」踊る紙面で 誰かの HOW TO 輪を かいている ”あなた自身の…” そんなことば 幾度も 繰り返して 辛さは 人のせいにして 傷つくことは やめにして 心の 風景までもが 活字のままですか ねぇ 二人の行方っくらい 君と決めたい 裸の言葉…
『ひぐらし』 つらい恋を すると いっぱい いっぱいに なって 立ちすくむしか なくなってしまうよね だから 雨を しのぎたいなら 軒先に なってあげる 日差しを 避けたいなら 陰を つくってあげる 泣きたいのなら 胸を かしてあげる それくらいしか できない…
つよがってても はじまらないよね ほんとうは 弱いんだからー
『Dear Friend』 逢ったときは ”かわらない”と はしゃいだひとが 別れ際 ”かわったね” と 一瞬 うつむいた ”ちゃんと おとなに なったじゃないか” いたずらに ほほ笑んだ意味 わかるのは わたしだけ だよね ごねんなさい あのころのこと いえないままに 教え…
『フィフティ・フィフティ』 なにを きいても 鵜の目 鷹の目 そんな 人間では いたくない 人の不幸で 自分を 測る そんな女には なりたくないし あきらめながら 生きていく そんな 人生なんて 味気ないでしょ? いつまでも 現実を さとれないわねと あなたは…
『鏡~ペルソナ~』 仮面をはいで しずくの おちる 顔のまま 瞳 みつめて くりかえす いい人だって まだ 思われたいの?
『光昏』 ただ ぼんやりと そこにいて 行く雲を ながめていたら 遠い杉林に 夕日が おちるのが みえました 茜色の 夕暮れは なんだか ちょっと 哀しげに ブルーグレイの 山々を いとおしむように 抱くのです ただ すっくりと そこにある 杉林は 山々は 数え…
『マリッジ・リング』 その店で 会ったのは 偶然だった 私に気づいたそのひとは 懐かしさ いっぱいの顔で 隣に座る なにげない世間話 つづけた挙句 ”今もひとりなのは いけない恋を してるからか”と 半分真顔で そのひとはきいた ”仕事は それなりに がんば…
『雑踏』 いつも どこかで 甘えていた 今だから わかる 何も 知らないくせに わかったつもりで いた 今だから そう思う まっすぐに 歩き始めて やっと あなたの姿 みえてきた あのころの あなたが みえてきた 幼すぎたよね あなたを うけとめてあげるには 傷…