『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

この暑い中で、暑苦しい話かも

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 ここを訪れてくださっている方には、先月、母の実家の氏神様の主祭神は瀬織津姫様で、その姫神様について七夕までに記事にするつもり…というお話をしていましたよね。ところが、7月7日には七夕に思いを馳せるどころじゃない出来事が起こり、それからそのままになっていました。

 少し遅いけど、いや。旧暦の七夕は来月半ばのようですから、その点ではまだ一月くらい先なんだけど、その女神様のお話をしてみようかと思います。…っていうかね、調べれば調べるほど訳が分からなくなっていくんです、この女神様。

 前にも話したことがありますが、何かについて知ろうとするとき、私は一方の考え方だけを聞くのではなく、立場の違う人の本を読んだりして、違う側からの意見も聞きます。そうでないと、ほんとのことのしっぽはつかめないと思うからです。今回は、それがゆえによけいに訳が分からなくなってしまったんですね。

 織り姫さまのモデルだと言う人もいるセオリツヒメ様(だから、七夕までにこの女神様のことを語ろうとした)は、水の神であり、滝の神であり、龍神でもあると言われます。そうそう。桜の神でもある…とされていましたっけ。出雲大社の祓社におられるように、祓いの神様でもあるので、大祝詞のことばにもでてくるとか。ところがなぜか、古事記や日本書紀には、その名前が出てこないんですね。

 話は少しずれますが、皆様ご存じ伊勢神宮で、アマテラスさんの荒御霊(荒々しい魂)が収まっているとされる荒祭宮というのがありますよね。この「荒祭宮」の祭神は、実は、このセオリツヒメだという話があるんです(実際、それを臭わせている大昔の書物があったりします)。

 その神様の中のある意味での本性というべき荒魂を納めてあるはずのお社になぜ?
 
 ネットの中の意見は、大きく分けて二つに分かれます。このことを一方は、アマテラスオオミカミは男神であり、セオリツヒメは、そのお后さまだったからだというんです。びっくりでしょ?(つまり、セオリツヒメ様を織り姫のモデルとする説は、彦星はアマテラスさんがモデルとされてますから、アマテラスさんは男神だということが前提の話だということになりますね)。

 こうなった理由は、皇后であった後の持統天皇が、夫であった天皇が崩御されたのち、その息子が早く亡くなったため、幼すぎるその子(つまり孫)に皇位を継がせたいが故に、「かつてアマテラスオオミカミという女性のトップがいた。だから女である私も天皇になれる」と、史実を曲げてその正当性を認めさせ、まず自分が皇位に立つためにアマテラスさんを女神様だったことにしてしまったからだ…というんです。

 そのために、日本のあちこちにあるセオリツヒメが祭神とされている神社に圧力をかけ、その名前を別の方に置き換えさせるなどして消し去っていった。それは大昔のことではなく、明治まで続いたというんですね。

 そういえば、七福神のなかの弁天様の存在をふしぎに思ったことはありませんか? なんで、日本の神様の間に一柱だけ外国の方が混じってるんだろうって…。実はセオリツヒメがそこに入っていたために、無理を承知で弁天様を入れたんだというんですよね。そうして、史書の中からも慎重にセオリツヒメの名前を入れないようにした。つまり、歴史の中から消していった、と…。
 
 ところが、上からの圧力に負けず、その名前を意地でも使い続けたところが何カ所かあった(岩手、鳥取が際だって多い)。それが、今もかの女神様の名前を祭神としてかかげているところ。出雲大社はもちろん、母の実家の氏神様もそうだってことなんですかね。だとしたら、骨太で好きだわ(おいおい)。

 そんなお話を、鼻で笑う人もいます。「だから、スピリチュアル系は…」と(これをもって、スピリチュアル系というのもどうかと思うけど)。「アマテラスが男神だって? あほらしい。そんな話は史書には残されていない」という、史書に残されていることがすべてという考え方の方達です。

 ところが、そう言う人が、別のことについては、昔の天皇の譲位のときにはいろいろあったらしいとか、そのときの勢力によっては、史書に書けなかったり、言い換えたりしたこともあるようだとか書いてたりする。だったら、このことについても、「史書に書いてることがすべてだ」ということにはならないんじゃない? 都合良すぎますよね。

 そんなこんなで、「誰かがセオリツヒメの存在を隠そうとした気配は感じる。でも、言われていることが理由かどうかはわからない」…という結論に達したんですよね~。
 
 それにしても、あれこれの史書も今のマスコミと同じで、「だれか」に忖度して作られてきたものだとしたら、それをホントのように教えられてきた歴史って、そのまま信じられるのかしら…と思ってしまいます(でも、そのなかでも、わからないようにしてホントのことを残してやろうとたくらんでる著者がいたとしたら素敵)。

そういえば、オオクニヌシさんだって史書の中では、スサノオさんとこのお婿さんだったり、子孫だったりしてますよね~(どっちなんだ。わからん!)。
 
 とにかく、謎の女神様セオリツヒメ様。きっとすごい美人さんだったんだろうなぁと思ってしまう私って、スピリチュアル系?