それは昨日の夕方近くのことでした。外から帰った私が玄関に入ったとき、カラカラ~ンと音がしました。敷いてあった布がずれてきていたのか、玄関のシューズラック…というより下駄箱の上に飾っていた木のお札が転がり落ちたんです。 それは、お正月前に画像をアップした、これ。伊勢からいただいたしめ飾りの、まんなかの板。

伊勢では、しめ縄を一年中上げておくそうなんですが、こちらはお正月だけで下ろす習慣なので、下ろして、「家門繁栄。悪しきものから守ってくれる」印だというこのお札だけは、残してそこに飾っているんです。その板を広い上げたとき、初めて気がついたことがありました。板の裏にこんな印があったんです。

記号は、セーマンとドーマン(星の方がセーマン)。この印は、海女さんたちの魔よけであり、無事に帰ってこられるようにというおまじないとして書かれる印だというのは知っていたけれど、この「急急如律令」というのはどういう意味なんだろう。
ネットで調べてみると、願い事の後につけられる言葉だそうで、読み方は、最初に思った通り、「きゅうきゅう・にょ・りつりょう」と読むらしい(書いてあるのによっては、最初の文字は、口へんに急と書いて、きゅうと読ませるというのもありました)。意味は、(昔の)法律を履行するように、「速やかに叶うように」ということなんだそうです。
だから、例えば、「合格急急如律令」とか、「完治急急如律令」とか、「金運上昇急急如律令」とか、「何々を○○急急如律令」などとお札に書いたりするらしいんですね。
「急急如律令」というのは締めの言葉で、ただの決まり事のようなもの…と書いてらっしゃる方もあるし、とても強力な言葉だと書いてらっしゃる方もある。なので、はっきりこうとは言えないんですが、とにかく早く叶うようにというおまじないの言葉らしいとわかりました。
実は、その言葉を調べていたときに、使ってるプリンタの調子が悪く万策尽きたので、左手のひらに右指で、プリンタがちゃんと動く、そして、急急如律令と書いて×印で締め、親指を残りの四本指で隠すように握って、グーを高く上げ、えいっ!と勢いをつける声と共に手を降り下ろし(下まで下ろすと同時にパーにして)、プリンタを直した…なんて話を書いてらした方があったんですね。
「は~。やる人がいるんだわね、そんなこと。きっと偶然だけどね」…と、その時確かに半笑いで思ったんです。
そして、夜も更け、何か少し目がゴロゴロする感じかしたので、コンタクトレンズを外し、メガネに換えてからお風呂に入った。で、フンフンフ~ンと調子よくお風呂から上がって着替えた…と、ここまでは良かったんです。ところが、脱衣室ではずしたはずのメガネが、どこにもない!
それでも、最初は気楽に探していました。どっかそのへんに置いているだろうと思ったからです。ところが、ないんです。一階の何処をさがしてもない!
30分くらい探し回り、今度は一度は外したコンタクトレンズをもう一度して、もしや洗濯機か洗濯物の中、ゴミ箱の中なんかに転がり落ちたかと、ごみあさりまでして探してみたけれど、やっぱりないんです。そのうちに時刻は日にちをまたぎ、一時を遥かに越していました。段々焦りも出てきて…。どっかに落としていて、間違って踏んづけたりしたら困るし…。
そこで私、思い出しました。えいっ!ですよ、えいっ! 人間、とことん困ると、笑ってた藁をもつかむんですね。ええ、ええ。やりましたよ。「め・が・ね・が・あ・っ・た。急・急・如・律・令…。(×締め)えいっ!」。良く思い出したものです(笑ってます? いいよ、笑って。私なら笑う。コーヒー飲んでたら、吹き出すもん、きっと…)。
でもね、それから5分くらい後、ほんとに出てきたんです。何度も見て、触りまでしたリビングのテーブルの上に。それも、畳んで置いたはずなのに開いて…。ポカーン……@@;。
もう何が何だか…。でも、確かにあったんです。
もう何が何だか…。でも、確かにあったんです。
「ないという思い込み」があったから、あるものが見えてなかったんでしょうか。でも、コンタクトレンズをはずして、メガネをかけてまっすぐお風呂に行ったから、リビングには入ってないんですけどね…ーー;。
そういえば前に、コンタクトレンズを装着しかけて下に落として見失い、今回みたいに焦りまくっていたとき、あり得ないところからポロンとレンズが落ちてきたことがありました。ということは、こういうことはないことではないのかも。火事場の馬鹿力じゃないけど、人の想いは岩をも通す、ってか?
もし困ったことや、万策尽きても、どうしてもかなえたいことがあったら、やってみてください。ひょっとして、叶うかもしれません。で、どうだったかこっそり教えていただければ幸いです。私の、「やっぱりあったか、そういうこと辞典」に加えさせていただきますので…。