『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

本の海・円盤の海

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 コーヒーを片手にテレビをつけたら、こんな話が聞こえてきました。「ほしい本はネットで買えるけど、本屋には、人生を変えるような思わぬ本との出会いがある(ネットにはそれはない…と言いたいわけですね)」。

 確かにそうですよね。どうしてもほしかったり、必要だったりする本を探す時、ネットってほんとに助かります。一日探し歩いても見つからないこともあるような、古い本だったり、出版部数の少ない本だったり、ある地方でしか出版されてないような本だったり、かなり特殊な本だったりしても、うちでポチッっとするだけで大抵は見つけ、手に入れることが出来ますから。

 そうそう。本屋さんに出かけても品切れになっていて、注文してまた改めて本屋さんに行かなくちゃいけないこともあるような人気本を、注文してからそう時を置かずに家に届けてもらえるっていうメリットもあるし、本屋さんで買うのがちょっと恥ずかしいような本を書うのにも便利だって方もあるでしょう。電子書籍なら本を置く場所もいらないということもある…。

 そんな便利なネットなのに、できないことがあります。それがさっきの、本との「思いがけない出会い」。ネットでも、買ってる本の傾向から「あなたにお勧めの本」とかが表示されていることも(また、ごく一部ではその本の一部が読めるようになっていることも)ありますけど、ふと気になった本をその場で手にとって開き、人のレビューではなく、自分の感覚だけで買おうと決めて、わくわくしながらレジに向かうことが出来るのは、本屋さんに出向いたからこそのものですよね。で、その本を本棚に収めた時の…あの気持ちも…。

 本から離れ、そして少し話は変わりますが、音楽ーアルバムCDでも同じようなことがあります。今は、その中のほしい一曲だけネットで買える時代だけど、アルバムは曲の並びで全体を「感じられる」ように作られているわけだし、一曲だけでなく、そんな中でしか味わえない「名曲」に出会えたりもする。そんなことを思うと、アルバムを買わないのはもったいないし、買った方が「お得」だと感じられます。古いCDなら、ネットなんかでずいぶんお安く手に入ることもあるし…。そう。アルバムでも、CDではなく音源を買うという方法がありますね。私はCDを買うほうが好きだけど…。

 そういうあおりを食ってか、たくさんのジャンルを網羅しているCD屋さんというのが、身近になくなってきています。それよりまだ数のある本屋さんをさまようように、音の円盤の海をちょっとした合間にふらふらとさまよう…というわけにはいかなくなってるのが、残念なんですよね。そうしてみると、本もCDも同じですね。ほんとにいろんな選択肢がある。多様化してる…(ため息)。

 さて、今は大丈夫なのでしょうが、そうでなくても、本の海の間を気楽にさまようことが出来なかった人は、いつだったか、大人買いした本のリストまでばらされてたことがありましたよね。あれはないわよね~。