『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

きゃ~~~!![追記あり]

イメージ 1

 
 いつかお話したことがあったでしょうか。ご近所に、ネコをたくさん飼ってらっしゃるお宅があったこと…。

 すでに読んでおられる方には、繰り返しになるかもしれないですが、そのお宅は70代の女性が一人で住んでおられたのですね。その方が病気で亡くなると、入れ替わりに、息子さんご夫婦が帰ってこられたんです。その息子さんはかなりのネコ嫌い(元々は同居だったお母さんとの別居の理由は、このためだったらしい)で、元々何匹だったのかわからないネコをぜ~んぶ追放。

 もちろんこんなやり方は、ルール違反です。「何とかしてくれ」とあとで談判に行ったかたがもありましたが、聞く耳を持たない息子さんにどうすることもできず、たぶん20匹近い猫達(ご近所のおばさま調べ)が、我が物顔でご近所をずっと歩き回ることになったのです。

 我が家の庭もそうでした。家のものが30センチもないくらいそばを通っても逃げだすでもなく、庭にある石の上に根っころがったままジロリ。それどころか、家の軒下に入り込んで、自分の住まいと決め込んでいるかのようでした。何度も父が追い出そうとしたのですが、たちまち帰って(?)きてしまったのです。それどころか、道路に飛び出し、車に再三急ブレーキを踏ませるありさまで…(実際はねられて、永遠に帰ってこない猫もありました)。

 そうこうするうち、我が家が父のあれこれで出入りしている間に、4~5匹(?)くらいいた定宿猫達の姿が見えなくなりました。今台所の改築工事をしているので、猫達の姿が見えなくなった今のうちに、何とか入りこまないようにすることはできないだろうかと、大工さんに相談してみたのです。

 それなら簡単、家の工事が終わったら、ここをこうしてふさいでしまいましようという話が決まり、まだ工事が続く中、猫達がよくいた辺りをとりあえず掃除しておくことにしました。

 ちょうど休憩中で、「どこらにいたか調べてあげる」と、軒先にへばりつくようにしていた30代の大工さんが突然、「あっ…」。「何ですか?」「いや…。あの…、ネコ、いるわ、ここに…」「へっ??」「いや、いるっていうか、ある…」。「あ、ある?!!」

 その一言でわかりました。それはすでに、「動かない物体」になっているということ…。

 「あるんですか?! そこに?!!」「うん。廊下の真下…」

 庭に下りる時に立つ下駄脱ぎ石(とは言っても、下駄はない)の裏に、それがあるっていうんです。離れの部屋(ふたたび、とは言っても、そう広くない本宅から続いた、お客様があったとき用の8畳間ひとつ)に行く廊下の真下に~~! 思わず、声を上げそうになりました。

 その離れにあるトイレの洗面所は、実はドレッサーを持たない私のお化粧場のようになっているのです。ということは、私は毎日その「物体」の上を、あっち行ったりこっち行ったりしてた、ということになるんですね。そういえば、気になる匂いがした時期があったような気も…。だから、他の子がいなくなったんですね…ーー;。

 「ゴミ袋貸して」と大工さん。「それと、新聞紙と…」

 「家の猫でもないのに、これ埋めに行くのはいやでしょ? 焼くのもね…。だから、こうするしかない…。見えないようにしておいたら、文句は言われない。明日燃えるごみの日だから、その時に出したらいい…」

 大工さんは、そう言いながら、丁寧に新聞紙にそれを包んでくれた…みたいです(見ないようにしていたので…ーー;)。実は、この方わりとご近所さんなんですよね。だから、ごみの日は熟知しているんです。

 複雑な想いはしたけれど、確かに、それしか手はありませんでした。どこにでも埋めていいというものでもないし、何でも焼いていいという時代でもありません。ほかに物が入っていないのも不自然なので、広告や新聞紙を他のごみに仕立てて、それだけで出しました。

 「こんなやり方しかできなくて、ゴメンね。なりたくて野良になったわけでもないのにね…」って、心でつぶやきながら…。

 全部の工事が終わり、日常を取り戻したら、一度お線香と煮干をお供えしてやろうと思っています。


[追記]
↑の内容にはぜんっぜん関係ないのですが、あさって鳥取砂丘で、全国の51人(体?)のゆるキャラが集まっていろんな競技をする、「ゆるキャラカップ」なるものが行われるそうです。そのテーマは、「オレたちはゆるくない!!」。このタイトルに受けました。