『夕景』
本棚の隙間から みつけたのは
遠い日の ペンダント
探しても 探しても
見つからなかった ペンダント
あるはずのない ペンダント
手のひらで ころころ 眺めていたら
不意にあなたが いとしくて
その頃 なくした ひとじゃなく
今の あなたが いとしくて
いとしくて いとしくて
いとしくて 泣いた
心のふたが 開いたよに
秋の 傾く 陽のなかで