雪わんこ

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 今でこそ、消えてくれましたが、今年は思いがけない雪の年明けとなりました。それも、なかなか解けやしない…。で、その上にまた雪が降るという、話によると、40何年ぶりの異常気象だったそうです(普段は、雪はないか、降ったとしてもすぐ解けてしまう程度です)。

 家の近くの、用水路というには大きい川も端っこがわからなくなっていて、この寒いのに、そこに落っこちたお馬鹿さん1人…、いえ、一匹…。わんこです。それも、おぼれてるんです。犬かきはどうした~といいたい所ですが、よほど慌てていたんでしょう。そういえば、パニックになってしまうと、人間水深50㌢の所でもおぼれるという話を聞いたことがありました。
 で、慌てて救助…したのは、父です。暴れるわんこはさすがに恐かったので、呼びました。上げてみると、真っ白いわんこで、首輪はありません。私の見たことのある犬種でいえば、ボクサーや秋田犬より小さく、柴犬より大きいわんこでした。たぶん、雑種だと思います。
 
 この子がね、とんでもなく可愛いかったんです。つぶらな瞳で見上げる姿には、思わず胸がキュンとするほど。オマケに人懐っこい。でも、玄関そばまでしか来ないんです。で、そこをこちらが出ると、いそいそとよってくる。自分の距離というか、立場がわかってるんですね。賢い子だとわかりました。
 我が家の、ひと癖ある父も、「かわいいなぁ…」と思わず言ってしまうほどで、その日の夕食では、「明日になって、まだうちの周りにいるようなら、飼ってやるか…」などという話さえ出ました。

 ところが、翌日、彼の姿は消えていました。少し探してみたんですけど、どこにもいません。実は、いつか話した、ご近所犬リュウ君の彼女、ももちゃんのパパと、うちの父は仲良しで、偶然会ったとき、「こういう犬を見なかったか」と聞いたようなのですが、ももちゃんパパは、「この頃、うちのももの所によく来ていた犬に違いない」と話されたようです。

 なんでも、ももちゃんの所を訪れては、何をするわけでなく、近くに寄り添って時を過ごし、また去っていくという風だったそうで、「あんまり可愛いし、性格もいい。野良にしておくにはもったいないから、hikari家には、今犬がいないし(かつては、いたのです)、飼ってやってくれないかと話してみようと言っていた」と言われたとか。でも、やっぱり、その日を境にこなくなったと言うのです。で、昨日も、あれは雪女ならぬ、雪わんこだったのかしら~などど話してました。

 でも、噂をすれば陰って、ホントですね。あれきり聞かなかったその子の噂を、今日夕方、ウォーキングのときに聞きました。でも、二説あったのです。ひとつは、いつか「さまようわんこ」で、書いたように、保健所に連絡された方があり、警察と保健所の車が来ていたから、保健所に連れて行かれたのではないかというもの。もうひとつは、彼の身元にも関係する話で、「まつたけが生える自分所有の山を守るために、山で犬を何匹か飼っている人がいる。その中の一匹に似ている」と言うのです。「この雪で、えさをやりに行くのが大変で、首輪をはずしててやった」と話されていたとか。

 そういえば、彼にはのらの鋭さがありませんでした。のらは大体が人間に捨てられた子達で、どこか人間を信用しないというか、恨んでいる感じが見受けられるのですが…。だとしたら、遠い山から遠路はるばるやってきていたということになります。その山に帰って行ったのではないかというのです(その日の夕方、そちらに向かって、それらしいわんこが歩いているのを見た人がいたんです)。

 今はただ、彼が保健所に連れて行かれたのではないことだけを祈っています。いえ、彼が元気でいることだけを祈っていようと思っています。だって、助けちゃったんですから…。

 ↑この子じゃありません。