『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

春先の輪舞

イメージ 1

 この前の大雪でたくさんの枝が折れた、裏庭の利休梅。枝が折れた上に、葉もだいぶ傷められたのに、ちゃんとつぼみを膨らませてくれています。おんなじようにたくさんの枝が折れたブルーベリーもそう。「植物はえらいなぁ。ちゃんと春には動きだす。私ならいじけて、『今年は知らない…』とか言いそうなのに…」なんて思っていたら他にも動き出したものがありました。

 それは昨夜、深夜のこと。数日前記事にしたamazonから届いた本を合間合間に読み続け、あと少しになったので、読み終えたいと思った私。一度は横になろうとしたものの、起き上がってベッドに座り本を読み進めていたんです。

 壁の方から、「コン」と小さな音。「ん?」。顔を上げ、きょろきょろしますが、変わった気配はありません。「気のせいか…」と本に目を落とすと、再び、今度はさっきより大きい「コン」。で、また「コン」。こ、これはまさか…

 コ、コン、コン、コン。ブーン。コン。ブーン。ブーン。

 この音で、そしてこの時期で、なんとな~く感じる方もあるでしょう。そう。そのとーりその音の主は、壁に当たったり、天井の明かりにぶつかったりしながら、天井付近を輪舞してる…、カ・メ・ム・シ…だったんです

 ギャー

 このまま寝るわけにはいきません。万一、布団に入ってきたりしたら…。想像するだに恐ろしい…

 決心しました。私はベッドに本を放り出して、ティッシュペーパーを何枚も重ねて広げて片手で持ち、もう片方の手にはハンディモップを持って、彼に戦いを挑んたんです(影の声:どこで彼だとわかった…)。

 そうなると相手も必死です。逃げ回る、追いかける、空振りするを繰り返しているうちに、たまのまぐれのヒットのタイミングを逃さず彼を捕まえたティッシュをセロファンテープでぐるぐる巻きにして、急いで階下に。とにかくあの匂いが広がらないうちにと、勝手口の外にとりあえず放り出しました(ごめんよ、カメムシ…)。

 これで安心。落ちついて最後まで読んで寝よう…とベッドに戻り、本を開いた途端、「カン」。「ん? カン…? いや。気のせい、気のせい」。「カン。カン…カン」と、また天井の照明器具に当たる音。そして、「ブーン。カン。ブーン」。間違いない。本に目を落としたまま固まる私。

 そして、まるでデジャブのような戦いがまた繰り広げられ、勝利した私はまた階下に。「ああ、これで安心」と再び本を開いた途端。「カン」。カ、カンだ~~

 …そして私は、その戦いを5度ほど繰り返したのでした。