『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

地震から4日目

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 地震から4日。強い揺れを感じることが少なくなってきて、少し落ち着いてきました。ただ、うちのあたりで起こる地震は、時間を隔てて「双子」でくることが多いそうで、まだ安心はできません(地震発生から213回の地震が観測されているらしいし…とピコピコキーを叩いているまさに今も、やってきました…)。

 地震が少し落ち着くのを待ってあたりを少し歩いてみましたが、テレビで皆さんが見られるのよりはるかに被害が少ないと思っていたこのあたりでも、塀が壊れていたり、屋根瓦が落ちていたり、文政12年と銘のある石碑が見事なまでに倒れてバラバラになっていたり、家の壁の上から下に何本も深い亀裂が入っている家があったりと、やっぱり無傷なだけではありません。

 わが家では、玄関の外の下のあたりに少しひびが入っているし、お墓もこんな感じ…。実は、丘の高いところにあったのを、10年近く前にお寺の境内の墓地に移したんです。高いところの被害は大きいようで、見晴らしは良くても、上でひっくり返っていたらと思うとぞっとしますが、ご覧のように、うちのちっちゃい墓石は横にずれてるし、左右にある灯篭もご覧の通り。約90度くらいずれてます。…というか、どれも全部動いてます。うちのお墓の墓地では、墓石自体は建ってはいるものの、灯篭が多く被害を受けているということのようです。

 見た感じでは私でも直せそうなのに、びくともしません(当たり前か…)。 お寺さん経由で業者さんに直していただくお願いをしたんけど、落っこちているわけではないので、直すのはわりと簡単だと思う…というお話でした(ところで、お墓って接着剤とか使ってないのね…おいおい)。 向こうに見えるのは和尚様。長靴でご活躍中です。その途中、「丸いタイプの灯篭は転がりやすいけど、それに比べると、このスタイルの灯篭は動きにくい。助かりましたね」と…。たまたまだけど、不幸中の幸いですかね。

 家の中のものも、茶碗なんかが壊れていたり、無傷だと思っていたものにひびが入っていたり、思いがけないところに思いがけないものが引っ掛かっていて、どうやって取るんだと頭を抱えたり、簡単に取れそうなんだけど、実際に取ろうとすると、取るのにとんでもない労力が必要だったり、「どこにこんなんがあったの?」ってくらい埃が出てきていたり、私なんかだと、とても動かせない棚が部屋の真ん中に出てきて居たり…(何で転ばなかっんだろう…、天井近くの高さで縦長なのにね…)。

 今日までで、そこそこ片づけましたが、その終わりごろには、「そうか。今度はそうきたか~」と、その地震のために動いたものを見て、感心してつぶやくありさまです…。今度は外ですね~。植木鉢とか、道から見えないところのはまだほったらかしなんです。倒れてる庭の灯篭も、とても動かせないので庭師さんに来ていただかないと…。まっ、うちはこの程度なので、ずっと先になるでしょうが…。

 10Kほど離れたところにあるわが家の遠縁のお宅は、梁が折れてしまい、家族で避難中です。多分もう住めないだろうという話。わが家から、1キロほどのところでは、ライフラインは何とか大丈夫で、うちのあたりより家の被害もないようなのだけれど、水道水が濁り水で使い物にならず、給水を受けてらっしゃる…。地震って、1キロ、2キロって言えないんですね。たったそれだけ離れてるだけなのに、被害がまるで違う…。うちのあたりは、家の被害があるところもあるけど、停電はしたものの水道は最初から無事でしたからね。地震って、かなり複雑な動きをするようです。それでも、亡くなった方がなく、けがをされた方が少なかったというのが救いかもしれません。


 ところで、そんなさなかに氏神様に行ってきました(速攻で、だけど)。何をやってんだ、こんな時に…って話なんですが、地元の友人がご実家の行事のために帰ってきていて、地震の起こった日に行こうと誘われていたんです。彼女も、被害があまりないご実家にいつまでもいるわけにはいきませんから、「こんな時にどうかと思うけど、やっぱり行ってみない?」と、帰る前にお誘いを受けたと言うわけです。

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  鳥居をくぐると神主さんがいらしたので、「いいでしょうか」と聞いてみたら、「灯篭は全部倒れましたが、神殿は無事なのでどうぞどうぞ」ということで、お参りさせていただきました。お祭りのすぐあとなので(彼女が行きたかったのは、それでだそうです。子供のころを懐かしがり、お祭りの月に帰ってこられるなんてないから…と)、落ち葉も片づけてあったはずなのに、あちこちから集まってきたのか、参道の両サイドの下は落ち葉だらけで、灯篭は倒れ、このありさま。

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 いつもきれいな湧水が流れ続けている手水舎の水もこれです。早速この前学んだ「エア手水」が使えました

 
 神主さんによると、灯篭だけでなく、社務所なんかの内部はとんでもない状態で、片づけに追われているということでした。しばらくかかりそうだ、と…。やはり、高いところの被害は大きいですね。でも、神殿が無傷というのは…。「いや~。社務所がこれなんで(屋根瓦もだいぶ落ちてしました)、どうなっているんだろうと青くなって飛んでいったら、まったく無傷なんですよ。びっくりしました」。

 そういえばと思いだしたことがありました。それはね、私が聞いた範囲ではという条件は付くんだけど、仏壇の灰はぶちまけられ、お供えの花はもちろん、仏具もあっちこっちに飛んでいて、とんでもないことになっているのに(うちもそうでした)、それよりずっと高いところにあり、不安定なはずの神棚はどのお宅も無事だった…ということなんです。もちろん、榊立てなどが落ちたお宅もあるんだけど、それも無傷で、お札などが飛び出すこともなく…という感じでね。たとえば、梁が折れてしまった遠縁のように、家自体が壊れていて無傷じゃないお宅ももちろんあるとは思うんだけど、そうでないお宅は皆さん、「何でだろう」って口にされました。

 叔母は言いましたね。「神様って、やっぱりいるんだわ」。




※ちなみに、お位牌さんと、父がご住職に開眼供養をしていただいた、ちいさなお釈迦様はびくともせず、無事でした。