『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

あるところには、ある!

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 母が散歩の途中、ご近所さんと立ち話をしたそうです。その中で、雪でびわの枝が何本も折れたので、山の方で焼こうと思う…と話されたとか。

 こちらに来てくださる方の何人かはご存知だと思いますが(書庫:野菜&果実な話…参照)、びわの種と葉っぱを煎じたのを飲んでいる我が家です。うちの果樹園があったところは山裾で、その近くに果樹園をされているかたの話によると、まだ長い長靴がすっぽりうずまるくらい雪があるらしくて、当分いけそうにないし、ちょうど乾燥させたのがなくなるところだったので、少しわけでいただけないかと話をしたんですって。

 「えっ? びわの葉がいるの~? あげるあげる…。うちに人がいようがいまいが、庭の中に入って、もって帰っていいからね。びわの木のところに、枝を切っておいてあるから、都合のいいときに来て取って帰って」と気持ちよく言ってくださったそうで、帰ってきた母と一緒に、いただきに行くことになったんです。

 行ってみてびっくり! そのそばを通りかかるとき、旧家だから、広い敷地と大きな家屋の家だな~とは思っていたのですが、いや。実際に中に入ってみると、その敷地は広い広い…@@; その隅の、我が家の果樹園跡の隅に植えられているびわの木の数倍かと思えるかなりの大きさのびわの木が、ち~さく見えました。

 近寄ってみると、枝が折れたというのも、結構太い枝が折れていて(もしかしたら、ちょうどそれくらいの枝がメインの我が家のびわの木は折れてしまっているかもしれません…ーー;)、その3本ほどの枝の葉をいただいただけで、かる~くふた月分くらいになりました。ちょうど奥様が出かけてらしたので、あとで母がお礼の電話をさせていただいたとき、「あんなにちょっとでいいの? もっともって帰ってよかったのに…」と言われたそうですが、うちのが取れるまでと思っていたので十分なんです。

 話の途中で、「せっかくあるものだけど、うちではいらないもの。実際の話、手を焼いているんだ」と言われたそうです。広過ぎる敷地と、古く格式のある家屋に…です。

 家族は3人。100歳になろうとするおばあさんと、ご主人ご夫婦の生活です。「昔のように人を雇う時代ではなく、田んぼこそ人に貸しているが、ほかのあれこれは借りても仕手もない。庭木の手入れは植木屋さんに頼むが、あとのことを誰かに頼もうにも、かなりの額になるその費用や家の修繕費用が定年族の私たちの負担になっているの」、と。

 ある…というのも負担なんですね…。維持と言う点では、こちらの方が大変かもしれない。「こんにちは」と声をかけた広い玄関は、使用人さんが動き回るのを想像できるくらい広くて古風で素敵だったけれど、確かに、あれだけの広さの場所を埃ひとつなく、そして黒光りするくらい毎日磨き上げるのだって大変だろうな~。

 こういう悩みを抱えたお宅って、日本のあちこちにあるんでしょうね…。








 (画像は、ちょうどメールが入ってきたので、ついてに撮らせていただいたびわの木の一部。うしろの空き地のようなのは、当然このお宅の敷地…のごく一部です)