『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

’16 あれこれ騒動の神在祭 その2~なぜか不人気な風景~

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 このひとつ前の記事で書いたとおり、この立札の前で母とはぐれ、ここから拝殿→本殿裏までを3往復する難行(?)を経験し、この日、3度目の手水を使って、ようやく拝殿に向かいます。


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 ここでの私の神様への言葉は、「母が見つかりました。ありがとうございます」。それしかないでしょう? だって、この前お礼に2年うかがわなかった神社で「流血騒動」を起こしたんですから。他は言えませんから~

 これを終えた母は言ったものです。「今日は裏はいいわ。あんた、一人で行って来れば…」。ええ、ええ、行きますとも、きょう3度目だけど…。

 
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 まずは、拝殿の左右にある神様のホテル「十九社」。いつもは閉じられている扉は開かれ、お食事も供えられていますね。普段はいらっしゃらない全国の神々が収まってらっしゃるはずなのに、ここ、とっても不人気です。去年はもうちょっと多かったんですけどね、ここにお参りされる方。ちゃんとお参りされる方は個人の参拝客。それもそう多くはなくて、団体さんにガイドさんが説明しても、「へ~~」って感じで通り過ぎて行かれます(こうしてみると、少し空が曇ってますね)。

 そこを通り過ぎたあたりから、空気が変わり…(と私が感じるだけだけど)、この神在祭の、いつもとの違いにやっと気が付きました。神在祭のときは、そのたびに違うんだけど、今回はすっきり静かな感じなんです。で、すんごくあたりがよく見える…。いえ、いつもと同じに見えてるんだけど、妙にはっきり見えてるって感じたんですね。普通のデジタル映像を、そうだなぁ、4Kで見てる感じかなぁ…。

 でね、写真に撮ったものを見るとそんな風には見えないんだけど、まるで宝石の粒でも振りまいてあるかのようにお社の屋根がキラキラと光って見えるんです。ほんときれいでしたよ。それに、神在祭のときはいつも、わちゃわちゃと楽しそうな感じがするんだけど、今回はとっても静か。で、上に書いたようにとってもクリアで、屋根はキラキラ…見える。なんだったんでしょうね、あの感じ…。帰ってきてからは、そんなことは一度もありません。

 自分では自覚はなかったけど、実は「3往復」で疲れ果てていて、幻影でも見ていたんでしょうか。とにかく、とてもきれい…。これからの人だけでなく、いろんな縁結びの会議が行われていてあの気配なら、今年の日本、背筋の伸びるようないい感じの1年かもしれません。…なんてね

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 本殿裏の、とってもいい気持ちのする場所も、今日はいつもよりずっと不人気です。だから、しばらくぽつーんとできました。写真で分かるように、人の気配がないでしょ? もちろん、さ~っと通り過ぎる方だけではないんだけど、それぞれ十分な距離を取って本殿を眺めたりできる感じだったんですよね。とにかくツアーの方は止まりもされません。ある意味、ありがたかったかも。

 逆に、私の好きな場所で、大盛況の所もありました。スサノオさんの収まっておられる「素鵞社(そがのやしろ)」。ここね~。おかしなことがおこっていたんです。↑に書いたように、私が好きな場所は今回意外に(?)人気がなかったんだけど、ここだけは大盛況でね。お社の狭い裏のほうもぐるりと人が並んでらっしゃるんです。するっとは、通れない感じ。

 しばらく待っているうちに、暇だったために、つい、「失礼します。撮らせていただきますね~」と心の中で言って撮らせていただいたお社の裏。こんな風になってます。

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 この岩、ひょっとしたら、相当な力があるんじゃないでしょうか。なんか、畏敬…って言葉がふっと浮かんだから。その少し後でなんで主に後ろが混雑しているのかがわかりました。一つのグループの人(5~6人?)が、ダウジングをやっていたんです。ほら。水源などを探るのに、直角に曲がった棒を持ってやるやつね。「すごい!すごい! 止まらないんだ。ぐるぐる回るんだよ」と興奮気味に言う男の人の声もします。確かにクルクルと手に持った棒がけっこうな勢いで回っていました…ってね、「人が多いんだから、今日はそれやめようよ。もしくは、もっとタイミングを見計らったら?」と、棒の動きを、「それがどうした」と思う私は、そのそばを「すいませ~ん」と言いつつ通り抜けさせてもらったのでした。

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 このあたりで、どっかに腰かけているだろうと思っていた母を待たせているのが気になってきました。少しスピードアップして、摂社にお参りしていきます。

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  それでも、神様のお顔がこちらを向いているここでは、しっかりとお参りしましたよ

 そして、もどった本殿の前、ここ、すんごい人でした。社務所で、お守りやお札、おみくじをとにかく皆さんが買ってらっしゃるんです。そうか、それが目的なんだとわかりました。わからないでもないけど。

 何と、ここでも不人気な場所がありました。それが何とあなた、別コーナーを設けられた、この時期にしかいただけない、神在祭のお守りやお札を頂けるところです。ここでは、お神酒をいただき、更にお神酒をいただいた素焼きの盃をいただいて帰れるのですが、その時はパラパラとしか参拝客がおられませんでした。

そんなわけで、いつもなら並んで待たなければならないここでも、すんなりと、お神酒をちょうだいし、お守りを頂くことができたんです。何だか、振り返ってみると、ほんとに不思議なことばかり。

 それから、特設のベンチに座る母を今度は楽々見つけ、「お待たせ。じゃ、出雲そばでも食べにいく?」と、参道を帰路へと向かうことになったんですね(その時撮ったのが、この前の記事の写真)。

そして、帰宅。夜お風呂に浸かって、「今年も神在祭にうかがえた~」と体を伸ばした私、とんでもないことに気が付きました。拝殿で、母が見つかったお礼を言ったのはいいけど、その後ろにある、本殿にお参りしていなかったんです。あれこれあって、しっかり忘れ果てていた…というありさま。あほじゃ…

 まっ、いっか…。

 実は、つい最近、大社のごく近くにある、一度は行ったほうがいいという摂社に、生まれてこの方一度も行ってないことがわかったんです。ええ、また行きますとも