朝の匂い

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kyonennorikyubai


 昨日ふっと思い打した話です。

 母のお友達に、新聞販売店をしておられたお宅の奥さんがいらっしゃるんですね。母と職場がおなじで親しくさせていただくようになったようなんですが、そのおばさま、定年後は自由に使えるその退職金を財源にして、何℃も海外旅行に行かれるようになったんですね。時にはナイアガラの滝を見に。時にはヨーロッパの古城を訪ねて…。てな感じでね。


 問題は、留守になってしまう間の、おばさまが朝ずっと担当してらした地域の配達です。そこで白羽の矢が立ったのが、その地域に住む我が家の母。母は母で、「いいよ~。やったげる、やったげる。楽しんできてね~」と請け合っておきながら、「あんたも手伝いなさい」ときたもんだ。

 何せこのあたりでは多くのお宅でとっている新聞ですから(最近はわかりませんが)、結構時間がかかるんですね。そんなこんなで、半分くらいは私が配ることになっていました。朝の5時から…(このあたりの配達は、4時半くらいからこれくらいの時間です。5時位でいいからと言うのが、おばさまとのお約束だったんですよね)。


 しょうがなく…な配達でしたが、この時間でなければわからないメリットがありました。それは、「朝の匂い」を感じられること。それも、季節季節のー。

 変な言い方だけど、空気が新しいというか、まだ車の動きも人の動きも少ないなかでは、とても敏感にそれを感じました。「ああ。春が近いなぁ」とか、「夏だなぁ」とか、「秋だなあ」とか、「秋も終わりだな」とか感じられるるのね。すんごく穏やかに。私はすごく鼻が利くという訳でもなく、ごくふつうなんですけど、その「匂い」がまっすぐに感じられて気持ちよかったなぁ。

 あれっ? 冬の朝は? そう思いました。思い出せない。ああ、そうか。おばさまが冬は旅行されてなかったんだわ。だから、おぼえがないんだ。


 おばさまが膝を痛められて遠出が厳しくなったことと、「そろそろ引き際」とご主人が販売店を譲られたことで、その配達のお手伝いをしなくなったんだけど、思い出したことでもあるし、久しぶりに早起きして「朝の匂い」を感じてみようななぁ。いや。やっぱりもうちょっと後にしよっと。こんな花が咲く頃に。