『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

テイクアウトライブかぁ…



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 今日は、この前記事にし損ねた「テイクアウトライブ」のお話をしようと思います。…って、実はそう詳しいわけでもないんですけどね。ただ、おもしろいなぁと思ったんで、思ったことを面面と並べてみたいと思います。

 まず、あなたは、「テイクアウトライブ」ってご存じですか? 「何だそれ」という方ですか? 「いやいや。買った(使った)こと、あるから…」って方ですか?  もしご存じだったり、買ったことがあるって方なら、つたない説明を笑って見逃してくださいね。

 さて、ドリームズ・カム・トルゥー(通称ドリカム)のライブで、物販グッズとして、これのカード化されたものが売られていたという話を聞いたのはいつのことだったでしょう。最近だったことは間違いないのですが…。

 正直な話、いつでもその人の曲を聞いていて、ライブに足を運んでわくわくさせてもらっているようなアーティストがいたら、その時にもっとあれこれ調べ、「うわぁ。これ、ほしい!やってくれないかなぁ」と思ったんでしょうが、私には、「そりゃ、ファンの人やライブに行った人にはうれしいグッズ(グッズと言っていいかどうか…)だよね」と思っただけですぎてしまっていました。ええ、そんな時期のことなんですね。

 その「テイクアウトライブ」について、メディアでこのところ何度か伝えられるようになったのは、歌手西城秀樹さんの訃報を聞く前後ー特に、訃報が報道された後のこと。それは、もちろんこれが魅力的なものだと知られ始めたからでもあるでしょうが、この「テイクアウトライブ」の発案者であり、研究して実用化にこぎつけ、その特許を持っているのが、西城さんの親友、野口五郎さんだということもあったかと思います。

 出先で、それも漠然とテレビから流れる画面を見ていたとき、そのテレビ番組で、この「テイクアウトライブ」について野口さんが語ってらっしゃるのを聞いたんですね。「音楽をダウンロードをする人が増えたことでCDが売れなくなりなり、その収入があまり期待できない時代になっている。それでも、いいものを作りたいのだが、いいものを作るにはやはり資金が必要。そのために、見たり聞いたりしてくれるファンの人が喜び、作る側も納得できるものが作りたい。そういうものが作れないか…と考えて、できあがったものなんだ」というようなことを説明してらしゃって、「なるほどね~。そういうことで考えられたんだ」と思ったんです。

 野口さん、きちんと特許をとってらっしゃる事から、「商売上手」などとうがった見方をした記事もありましたが、そうしないと、自分の思ったのとはまったく違う方向に利用されてしまうこともあるわけですから、それに寄せる思いが強ければ強いだけ当たり前のことだと思います。それに、話を聞いた限り、自分の損得だけで始められた事ではないように感じました。

 そうそう。話が先走り、「で、そもそも結局そのテイクアウトライブって何なのよ」ってことを話してませんでしたね

 「テイクアウトライブ」は、「ライブの感動をそのまま持ち帰る」ということでこの名前をつけられたもののようで、さっきまで見ていたライブの映像(現在は、まだ全部をダウンロードできるわけではないようですが、客席から見ているのとは違う角度での映像なども)や、その開始や終演後の様子などを、チラシやカードに印刷されたQRコードを読み込むことで受信できる配信サービスなんですね。
 
 今現在すでにライブDVDなどはあるわけですが、ライブの内容もだけど、客席側からでは見えない映像までも、終演後そうたたない時間から見られる…。そして、あとでいいものに編集されたものが見られたり、新たなものが加えられたりもするなど、このあたりがポイントなんじゃないでしょうか。こちらの方が付加価値があるようだけれど、曲をネットなどでダウンロードするのと近い感じがします。

 配信サービスというと、デジタルに詳しくない方の中には後ずさりしてしまう方もあると思いますが、何度も試作したり、実験したりを繰り返し、ごく簡単な作業(QRコードを読み込むだけ)だし、一回スマホにダウンロードすれば、何回でも見られるといいますから、その部分も魅力的ですよね。

 何せ、自分のライブで、けして若くないだろう彼のファンに(デジタルコンテンツに不慣な層という意味でそう書かれていたよう)に無料で配布。改善をすすめて実用化されたといいますから、ある程度の年代までの人なら簡単に使いこなせるというのは間違いないと思います。そのQRコードを印刷したカードも、1500円くらいで販売されているといいますから、財布にもやさしい

 ただ、本気(!)のファンは、多少の作業ならやってしまうでしょうけどね。たとえば、「誰かさん」の情報を得たくて、一生触れることがないだろうと思っていたPCを使えるようになる…とかいうように。

 そういえば、コンサートなどには行かない「お茶の間ファン」だったのに、「彼ら」を地上波で見ることが少なくなったことで、必死にPCを覚えて情報を得るようになり、地元で映画が2週間限定で上映されることを知って、映画館にやってきたという80代ファンがいらした…という「彼女」たちのつぶやきもありました。

 私も「あの子」の映画の時にそういう方をお見かけし、お話をさせていただいたことがありました。好きこそものの上手なれ…というのはよく言ったものですよね(合ってるよね? この使い方)。どんなに簡単でも、興味がなければ動かないもの。

 さて、話がずれちゃったので、ちょっと元の場所に戻しますね。よいしょっと~。

 ここまでお話ししてきたように、カードやチラシに印刷されたQRコードを手にれることで、そのライブに関する映像を、終演からそう時間もたたないうちに手に入れることができるのが、「テイクアウトライブ」。ここまではOKですよね?

 ところで、西城さんが亡くなったあとで、この「テイクアウトライブ」のことが多く話題になったのはなぜか。それは、野口さん所有の、西城さんが野口さんに依頼した曲を歌った音源を野口さんが編集。演奏も録り直して「テイクアウトライブ」の形で販売。その収益金の全額を、西城さんのご家族に入るように取りはからったということからでした。これ、たとえばAmazonなんかで買うことが出来ます。

 何でも、後日そこに後で西城さんの別の曲も追加されたというんだけど(「ブルー・スカイ・ブルー」)、そうなると、今見てきたばかりのライブの…というだけでもないでよすね。ライブ終わりほやほや、撮って出しはあり得ないですもん。使用可能な映像と合わせたということでしょうか。何にしても、いいことをされたなぁと思います。西城さんロスのファンの方にとっても、ご家族にとっても。さらに、今は亡き西城さんにとっても、もしかしたら、ご自分にとっても…(合掌)。

 野口さんの許可を取らないといけないわけですが、これって、いろんな応用が出来る気がします。実際、どんなものなのか買ってみたい気もするんだけど、一回見て終わりになりそうなんで、なるほどと思っただけで手が伸びてません
 
  新たな面白いやり方ですよね。ただ個人的には、すごく感激したものは、CDなりDVDなどを手にして大切にしたいと思う気持ちがあるんですけどね。そういうのはなくなってしまうのかなぁ。





 画像は、今年は見られなかった、仲秋の名月。あんまりきれいに撮れてないですね~