夢枕爆さんの、『陰陽師』のなかで出てくる言葉です。名前を呼ぶというのは、ある意味で術を掛けること。それに対して返事をするのは、その術にはまってしまうことだから、うかつに返事をするな、というような話が出てきます(多少ニュアンスは違うかも)。
聞けないことが 多すぎて
いえないことが せつなくて
ぬくもりの中に にげこんでいる
そんな自分が 哀しくて
その胸の なか
ただ なまえだけ 呼んでみる
二度 三度
少し前に、こういうのを書きましたが、こんなので、「何?」なんて返事をした日には、動けなくされてしまうかも…(笑)。
もちろん、この呪なるものは架空のことなのでしょうが、実際にやってみたらどうだろうと、私は思ったのです。案外、いけるかも。「平和利用」が出来るかもしれない、と。名前を呼び、「どうぞ幸せに」とか、「いいことがあるように」とか、「安らかであるように」とか、呪を掛けてあげると、ど~よ。そんな呪なら、いいと思いませんか? あっちこっちに掛けちゃおうかな、呪…。
今日、出先で、不意に驚くほど幸せな気持ちになりました。それは、泣きたいほどのもので、ちょっと危ない人になりそうでした(実際そうかも…汗)。なんか、出会う人みんなに、「幸せになってね」なんて言いたい感じさえして…。
どこかで誰かが、呪を掛けてくれたのかもしれません。急いで返事をしとかなきゃ。「は~い! わたしここにいま~す!」。