『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

腕力なし!


イメージ 1




 昨日から今日の午前中にかけて、この辺りの―創建から約1000年になるお寺のお祭りがありました。そこで行われる「流れ灌頂(ながれかんちょう)大施餓鬼法要」、略して「流れ灌頂」と呼ばれるお焚き上げの儀式の時に持っていきたいものがあったんです。

 それは、昨年末に下した古い神棚。戦前のもので、何と手先の器用だった祖父が若いころに作ったものらしいんですね。昨年の終わりに木材に虫が入っていたのを見つけたことと、以前から落ちない汚れがついてしまっているところがあったこと、そして、神社の遷宮があるなら、神棚の遷宮もどきもあっていいんじゃないかとふと思ったことから、新しい神棚を購入し、替えていたんですね。

 実は、このあたりは、あまり神棚を替える習慣がないんです。それどころか、「替えると(人が亡くなるとか)良くないことがある」などと言われることさえあるところなんですよね。

 そんなわけで、そういう悪いことは起きないと自分では思っていても、家のものなので私だけの想いで突っ走るわけにもいかず、ネットでも見たし、ちょっと知人や友達にも聞いてみたりしたんですが、聞いた人の性格なのか、「あなたは汚れた家に住みたい? 住みたくないでしょ? 神様だって同じよ。むしろ、替えてほしいでしょ」とか、「毎年替える地域もあるから、替えていいんじゃない? 新しくする方がきっと神威はみちるわよ~」とか、「そんなことで神様は祟らない! 悪いことをして人をおとしめたりした人が、その人に祟られるのが恐くて、相手を仏や神に祀り上げるわけだからね。そうして祟りを封じようとするの。ほら、後醍醐天皇を奉って天龍寺を作った足利尊氏みたいに~。それに、神棚替えて祟られるわけないじゃない。入れ物よ~。神札を雑に扱うとかいうのとはちがうんだから~」とか、「そんなことを聞くなんて、あほか」といわんばかりの意見をもらい、それに後押しされて、年が変わるときに替えたんです(ご参考までに。以降、特に問題はなく過ごせています)。


 実は、その下した方の神棚のあとの扱いがわからなくて、昨年あった祖母の法要の時に住職にご相談したら、「(このお寺の)流れ灌頂に持っていって、お焚き上げしてもらえばいいですよ。解体してね」とアドバイスしてもらったんですね。我が家の神棚はけっこう大きくて、解体するのが大変そうだったので、その日までにやろうと後回しにして、白い布に包んだまま物置に置いていたら、その「流れ灌頂」が翌日に迫っていてびっくり!  旧暦の3月14日から15日にあたる日に行われるので、毎年日程が変わるからうっかりしていたんです。

 「お祖父ちゃん。ここまでありがとね。これ、さよならするから」とか言って手を合わせ、最初は小さな道具でいじってみたものの、虫が入っていた割にはすごく頑丈で、びくともしない。かといってながらくお世話になった神棚を、父が買ったまま物置にしまっていたナタを振り回してたたき壊すこともしたくなくて(したくないというより、多分力がないからできない)、金づちやノミ、くぎ抜き、最後は長い板を短くするためにノコまで使って、車庫の隅で2日間(合計6時間くらい)格闘して、ようやく解体したんです。つまり、持っていく当日の午前中までやってたんですね。こんなことはそうはないとは思うけど、もういい!

 日頃から力仕事をしていないせいで、昨日はキーを叩こうとすると手がつるわ、腕がだるくていうことをきかないわ、まったく使いものにならない状態になってました(実は、この文章も大体はスマホで作って移動&修正)。まっ、とにかく無事に指が動くようになったことは確認できたので、明日からはPCでピコピコできそうです。







※桜のきれいなことでしられるこのお寺。ソメイヨシノはもちろん終わっていたんだけど、境内のはずれにある八重桜が咲いてました。