新しい地図を描くということ~同じ時間を過ごす~

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 「ホンネテレビ」についての前の記事をアップしてからちょっとたちましたけど、続けますね。

 この前の記事で、緩さが段々気持ちよくなった…と書きました。でも、今思えば、その気持ちよさにはもう一つの理由があったんですね。それは(末っ子君が絵を描いていく姿もそうですが)、見たことのない、同じ時間を過ごしている…という親密さだったのかもしれません。 「彼ら」3人もそうだったのではないかなぁ。これまで見せたことのない姿を見せることも、やったことのなかったSNSで視聴者の人たちとやりとりをすることも、彼らは本当に楽しんでいた感じでしたから。

 この前の記事の末っ子君の「お絵かき(私なりの表現です。不快に感じた方がいらっしゃったらごめんなさい)」の一部始終を見終えた翌朝からは、私も3人のフォローをしたので、私も「彼女たち」と(多分)同じようにSNSをのぞきながら番組を楽しむようになりましたが、そんな中でとても楽しんだものがいくつかありました。

 その中のひとつは、ゲストとして(講師として…かな)現れた三谷幸喜さんが、何もないところから3人のために5分間の(コント)ドラマを作り上げるのを見られたこと。末っ子君によると、「三谷組のやり方そのものだ」ということでしたから、三谷さんはそんな風に作品を作り上げてらっしゃるんでしょうね。

 一応の筋立てをした後は、三谷さんは演じさせてみてその筋立てを変えていきます。その指示はけして細かくはなく、演技は3人それぞれに任されていました。で、実際に演技を見てどうもしっくりこないと三谷さんが感じたらまた筋立てを変えていく…。そんなやり方でしたね。

 3人も、三谷さんの指示でどんどん演技を変えていきます。その経過が、とても興味深かったんです。全体が緩いと言っても、ここからここまでの時間内で…という限度があったので、三谷さんからすると「完成品」ではないと感じていらしたようだけど。私ももう少し見ていたかったなぁ。

 さらにわくわくしたのは、何と言っても、オートレーサーになるために芸能界を引退した、「森くん」(3時間くらいの間、世界でいちばんつぶやかれたことばらしい)との再会(彼が、6人目の「彼ら」だと母にわからせるのには。説明が必要でした)。

 これについてかけた時間、何と約6時間ですよ。これ、たぶん地上波では、リアルタイムで「大事件」が起こってでもいない限り、あり得ません。それも、特に演出があるわけでもない6時間ですからね。
 
 3人は彼が出走する、日本でいちばん大きな大会が開かれていたオートレース場を訪れます。そしてまず、そのレース場の様子を見ながら、「森くん」がレーサーの階級で一番上のクラスであることを含め、オートレースについて学ぶんですね(そこに偶然仕事で訪れていた狩野英孝さんが、すごく彼らしい「いい仕事」をしてくれたんですが、それを受ける「彼ら」は、あまりも「彼ら」らしくて、ほんとに面白かったんです。あれは、スマスマでの成果ですね~)。

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 3人は「森くん」の車券を買い、その準決勝を感無量の表情で見守ります。残念ながら、彼は決勝にはすすめなかったけれど、「今きっと相当焦っているだろう」と彼の心理まで読む3人の目は、とてもうれしそうでしたし、それぞれが彼の健闘をたたえていました。

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 その後です。3人は、とうとう「森くん」と会うことになります。昨年の大晦日、「彼ら」最後の日に、いちばん年上のK君以外の「彼ら」はプライベートで食事をしたそうですが、「森くん」の脱退以来、テレビカメラの前に4人が集うのははじめてのことだったそうです。

  レース後、そのレース場の選手用の食堂の前あたりで待ちかまえる3人の前に、トコトコと「森くん」が駆けてきます。カメラはその姿と、3人の表情を押さえていました。


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 迎える3人のうれしそうだったこと。それぞれ、子供みたいな無邪気な顔で、今にも泣き出しそうな顔で、感無償な表情で4人が抱き合います。そして、これまでこんなにもそのまんまの気持ちを見せたことがあっただろうかと感じられた、グループの中で一番仲が良かったと話していた「森くん」と離れた21年まえと多分同じ表情で、末っ子君が彼に再び抱きつきます。「森くん、来たよ~♪」。彼は、そのときのことについて、こんな素敵なつぶやきを残しています。


森くんに抱きついた。少しセーブして抱きついた。僕の重さで大切な森くんの体を壊さないように。


それを読んで、うるっときました。彼ら二人の関係が、「彼女たち」よりはわからないながらにただし、それはけして「少しセーブして」るようには見えませんでしたけどね

 それから彼らは、「森くん」の今の生活の場所に触れたあと、整備場に座って、「脱退に至るまでの気持ち」を聞き、そのときの自分たちの想いをも語ります。これは、地上波どころか、「彼ら」が退所することがなければ、あり得なかったことかもしれません。そのときの様子を見ていた男性が、こんなことをつぶやいていました。


おっさん4人がパイプ椅子に座り、昔話をしてるのを見せられているだけなのに、何でこんなにも感動してるんだろう。


多分これは、6時間のすべてでなくても、その時にこれを見ていた多くの人の想いそのままだと思います。4人はそこで、それこそ何の忖度もなく、裸の言葉で、そのままの想いを語っていました。テレビで、それも「彼ら」のような立場の人が、そんな風に語る場面を、これまで見たことがなかった気もします。
 
 そして、夕方の練習時間の終わったレース場を、4人は絶妙な距離バランスでゆっくりと歩きます。少し傾いた陽の射すそこを歩く4人の後ろ姿は、とても美しかった。

それは、この番組の中で最高に贅沢に使われた6時間でした。外野からではあるけど、その6時間という同じ時間をともに過ごした、「彼ら」を応援してきた人たち、そして、それなりにでも「彼ら」を見てきた者たちにとっても。




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