『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

ウォーキングな人々

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 歩いていると、いろんな人に会います。私は、自宅で仕事をしていて、自分のそのときの都合に合わせて歩くので、その時々で、おなじみさんやそうでない人に出会うのですが、それはある意味、面白い人間ウォッチングでもあります。
 
 以前書いた『夜明け』というので使ったのは、そんな中の知らないカップルでした。二十代前半かと思える二人の、彼の方は、顔全体どころか、体全体で人がいい~と、表現しているようなタイプで、彼女の方は、相当気が強そ~と感じさせるタイプでした(可愛い子でしたが)。
 二人の様子をずいぶん遠くから見ていて、横を通り、果ては遠ざかるまで見ていた(聞いていた)ので、余計にそんな風に思ってしまったのかもしれません。途中であきて歩き出す彼女を、なだめ、おだて、続けさせようとする彼。そんな彼に悪口雑言投げつける彼女を見ていたら、彼が余りにかわいそうに思えてしまって、「怒れ!」と内心叫んでいた私ですから…。挙句、実験的に、真逆の二人を書いてしまった…(汗)。でも、アインシュタインの『相対性理論』っていうのは、ほんとですね。人は、逆のタイプを好むようです(笑)。こんなことを言うと、思わず自分のことを振り返ってしまいますが…。

 ウォーキングを再開した頃出逢ったのは、ある倉庫のオーナー。今は少し減りましたが、ツバメがやたら出入りしていて、ぶつかりそうになるなる…。「ツバメ、すごいですね~」と声をかけると、オーナーさん(女性)いわく、「うちは、賃貸マンション状態よ。見て」と。
 誘われるままに、中をのぞくと、天井の照明のあたりに、ツバメの巣が、ずラーッと並んでる。「ほんとだ…。でも、なんで賃貸なんですか?」と聞くと、コンクリート打ちの足元を指差して一言。「ウンをつけてもらってるからね」。どうも、だいぶいろんな人に聞かれたり言われたりして、慣れてますね、オーナーは(笑)。でもとりあえず、サブトン2枚ほどあげときましょうか。
 
 そして、夕暮れ近くにいつも出逢うのは、母の仕事仲間だった方のご主人です。今奥様はご病気で長く入院中で、1人暮らしをされています。そのかたが、道端にしゃがみ込んでおられるのを発見したのは、4月のはじめでした。「どうしたんだろう。具合が悪いのかしら」と駆け出して近寄るとにっこり。「みてごらん」と、草むらを指差されるのです。
 言われるままにのぞくと、川岸の草むらにちいさな雛鳥が遊んでる。「ここに巣をつくってるんだよ」とうれしそうにこれまでのことをいろいろ説明されて…。その方は、私にそれを見せたくて待っておられたんですね。「可愛げのないおはさんだけど、おかあちゃんがいてくれたほ方がいい。話す人もなく日が暮れると、たまらなくさみしい」。いつか一度だけ、そう話されたことを思い出しました。

 なるべくペースを乱さないように、続けてあるくウォーキング。でも、時には寄り道もいいものです。
ところで、この文に何でこの画像と思う方もあるでしょう。聞きたい? だって、「外出」ですから~~。お後がよろしいようで~。