ホームドラマ

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 今年に入って、「家族ノカタチ」というドラマをよく見ています。よく…というか、見られないときは録画してみているから、毎回見ているってことですよね。

 香取慎吾・上野樹里さん主演のこのドラマ。あの大ヒットドラマ「下町ロケット」の後なので、相当タイプが違うこともあり、あれこれ言われるんだろうなぁと思っていたのですが、案の定、香取君の後輩グループの冠番組は、いつもその程度かそれ以下ようなのに、なぜかそちらのことについては年中一言もふれられず、こちらは「低視聴率」とか、あちこちで書かれているようです(普通視聴率なんてあんまり気にもしていなかったのに、この前の騒動で、CDの売り上げ枚数とかその視聴率というのが、実際はどうなっているのかを知ってしまいましたよ。実際は、ほかのグループとあのグループには、圧倒的な数字の差があるんですね。ちょっと驚きでした)。

 テレビ番組の選択肢でさえたくさんあるこの時代、一桁の視聴率のドラマだってたくさんあるのに、この番組がその視聴率ということであちこちで重箱の隅をつつかれているのを見ると、こういう芸能記事でさえも「偏りがあって役に立たない」んだという想いがますます強くなります。いや。「コレが人気」と持ち上げられてる番組自体が、人を誘導するためのものなんじゃないかと思えてしまいます。ほんとは、見てみると「すごくおもしろい」と感じられるかもしれないドラマを知る機会を、そうして奪われているのかもしれないと思うと、とても残念な気がします。

…と、ぼやきや嫌みはコレくらいにして…っと。

 この番組をご存じない方のためにちょっとストーリーに触れておくと、人との私的な交流を拒み、永遠に自分の好むものに囲まれて一人で生きていこうとする「こじらせ男子」である主人公が、ローンで「自分一人の城」を手に入れたとたん、彼の勤める文房具の会社(コクヨがモデル?)に、クレームを入れてくる「クレーマーハナコ」(上野樹里さん)が彼の買ったマンションの部屋の上の階に住んでいることがわかったり、疎遠だった父親と、父親の再婚相手の息子である、義理の弟がその彼の城に転がり込んできたことから、そのハナコ(上野樹里さん)を含め、いろんな人と関わらざるを得ない状況に陥って、少しずつ変わっていくお話…って感じですかね。

 ホームドラマ…なんだと思います。着地はわからないけど…。こういう普通(?)の人たちのドラマって今ないなぁと思ったりしながら見ています。やたら特殊だったり、暗かったりする世界や、刑事ドラマがやたら多いでしょ、この頃…。ちょっと見てみたら、何かこの世界が気持ち良くて、母共々はまっているって感じです

 このドラマの香取君、かなりいいです。上野樹里さんも、ほんとに  周りもいい! ほんとに適材適所な感じ。

 前にちょっと触れたことがあったんだけど、香取君の「ある瞬間のたたずまい」とか、はっとさせられたことが何度かあったのですが、セリフ回しの時の「癖」が気になるときもあって、「あれさえなければなぁ…」と思ったりしてたんですね(彼の出演作を全部見ているわけではないので、見たドラマの時には、ですが)。それがほとんど気にならない。というか、その主人公そのもののように思えます。それくらい、ピッタリはまってる。なんて言っても、引きずられるように人に関わることになっていくおかしさと、元々あっただろう熱い情が段々と表に出てくる所など、彼だからできる演技のように感じられます。

 その主人公を見ていて、あるとき、ふっと頭に浮かんだ映画がありました。まだEテレという表現でなかった教育テレビかBSで見た、すんごく昔の『アパートの鍵貸します』って映画です。上司(確か複数)の不倫の逢瀬のために自分のアパートの部屋を貸す独身男性の話なんですが(一時はそれで昇進を手に入れる)、自分の生活を侵されたり、周りから、「あれこれ違う女性を連れ込む飛んでもない男」のように思われたりするおかしさと情けなさ、好きな女性がその不倫の相手だったことがわかったり、その後始末を押し付けられる哀しさ、そして、「何で怒らないんだ」という見ているこちらのいらだちとそのハッピーエンド具合で、一回見ただけなのに、すごく印象に残っているアメリカの映画なんですね(確かこういうストーリーだったと思うってことですが)。

 何でそれが頭に浮かんだかといえば、、『家族ノカタチ』の「大介君(主人公)」が、ふっとその映画の主人公に重なったからなんです。もちろん、異論のある方はあるでしょう。「あんな名作と比べるな」と言う方もあるでしょう…。でも、このドラマに流れる、大げさではないおかしさと、主人公の人のよさや正義感、そして、それぞれのそこはかとない寂しさ。それが重なるように感じたんです。香取君って、こういうの合うかもしれない。

 何か、日曜の夜を、ほっこりして終わりたいと思われるあなた。一度だまされたと思って見てみて…と、僭越ながら(これ、クレーマーハナコのクレームメールの書き出しの言葉)、お勧めいたします(だいぶストーリーが進んじゃってるけどね)。