バツ3男の卒業

 
 
イメージ 1
 
  昨日、ある人が半日をわが家で過ごすことになりました。母のお見舞いに来てくれたのですが、ある男性のことで、ちょっと込み入った話をするためでもありました。
 
 その男性、幅広く事業をしていたのですが、三番めの奥さん(そうバツ3なんです)の時代にあれこれあり、離婚と同時に事業主としての役を離れ、個人で仕事をするようになっていたんですね。
 
 もともと「そのほうが君の性格にあっている。時期も悪いし、大きなけがをしないうちに会社を閉め、個人で仕事をしていくようにしたほうがいい」とアドバイスしてくださっていた人もあったそうなのですが、その当時、事業を広げることに喜びを感じてしまっていたその男性は、耳を貸そうとしなかったんです。で、結局、負債こそ抱えなかったものの、彼の会社の一部の人の反乱で、ちょっと恐い言い方をすれば、その人たちと刺し違える形で会社を守り、たくわえをみんな失なったうえに、腹心の部下に会社を託すことになったんですね。
 
 その辺りのことは、その男性の妹から大体のことを聞いていたのですが、「とんでもなく痛い目に合ったと言っていたけど、元々変人だからね。組織の中でずっとやっていけるわけはないと思ってたの。結局、回り道をして収まる所におさまったんだなぁと思うのよね」と、その時に彼女は言っていました。
 
 そのバツ3男性が、このたび再婚…、いや、再再婚、いや、再再再婚(で、合ってます?)することになったというんです。その男性のお母さん―昨日のお客―は、「ほんとに恥ずかしいんだけどね…」と俯きました。昨日は、結婚式はしないと言う兄夫婦のために、せめてもと、その娘夫婦が、出雲大社に兄夫婦に幸あれとお参りしてくると言って出かけ、その帰りに迎えに行くよ…ということで、そのお母さんがうちに来ていたんですね。
 
 実は、その話も聞いていました。ええ、その娘からです。「いい年してどうしようもない兄貴だけど、今度はうまくいくように思えるの。これまでと違うタイプの人だから…」。
 
 17歳年下だというその女性は、結婚を切り出さない男性に、「結婚してほしいと言ってるんじゃない。あなたの子供だし、最後の妊娠かもしれないから、どうしても生みたい。その許しがほしい」と言い、3度の失敗に懲りてなかなか言い出せなかっただけで、その人を愛してはいた彼が、「いや。ちゃんと結婚しよう」と言ったことで話がまとまったのだそうです。
 
「シングルマザーになっても、しっかりやっていけそうな人なの。外見は愛らしくて、相手にすがって一生過ごしますっていうような、これまでの人と全然違うタイプなのよ。どういうとわかりやすいかなぁ。名字が同じだろうが違おうが、兄貴と同じ方向を見て並んで歩いていくタイプ…って言えばいいかな。前と同じタイプを連れてきてたら、またやっちゃったよぉと、始める前からわかるんだけど、今度は違うと思ったの…」。そう妹は言いました。
 
 話は変わりますが、ずっと以前にこんなお話をしたことがありました。あるミュージシャンが、どうして自分は(人生の)同じ時期の歌ばかり作るんだろうと思ったんだそうなんですね。でね、気が付いたんだって、「自分がその時期に想いを残していて、(その時期を)心から卒業してないからだ」って。覚えてる方があるかなぁ。
 
 その話を聞いた時に、それを思い出したんです。で、思ったんですね。もしかしたら、このバツ男性も、痛い目をしてその時期を卒業できたから、違うタイプを選んだ(選ばれた?)のかもしれないなぁって…。同じタイプを連れてきていたら…という妹も、同じような意味でそう言ったように思えるんですよね。同じようなタイプを連れてきているうちは、やっぱりまだまだバツがつく…っていうのは、私たちの考えすぎかもしれないけど…。
 
 迎えに来た娘夫婦の車に乗り込み、「それじゃ、またね」と帰ったその母親は、実は私の叔母。つまり、その困ったちゃんのバツ3男は、私の従兄…というのは、ここだけの内緒ですよ