神の宮から~’14 夏の出雲詣で その3~

 工事のために、参拝客に何かあってはいけないと言うことでしょう。ヘルメットも置かれている楼門を(いらした参拝のみなさん、誰も使われていなかったので、母と私も、「まっ、いいか」とヘルメット使わずで)くぐり、まずまっすぐに目に入ってくるのは、下の宮です。
 
 「日沈宮」とも呼ばれるそこが、アマテラスさんのお社なんですね。ここには、その息子さんたち5柱もいらっしゃるそうです。日が沈むパワーにあふれたところに立つお社「ひ・しずみのみや」。きれいな名前ですよね。1000年以上前にここに鎮まられたそうですよ。
 
 その右手にある石段の上にあるのが、上の宮。「神の宮」とも呼ばれるみたいです。ここがスサノオさんのとこです。スサノオさんが祀られている国内の多くの神社の中の総本社なんだそうですよ。スサノオさんがここに鎮まられたのは、2500年ほど前と書かれていたものがありました。
 
 こちらにも、スサノオさんの娘さん3柱がご一緒。楼門を含め、ここにある建物どれも国の重要文化財だそうですが、日沈宮・神の宮ともに、2世代住宅ならぬ、2世代お社なんですね。
 
 ところで、スサノオさん、何と、アマテラスさん宅を見下ろしてらっしゃるんです。運転手さん、「暴れん坊の弟が、尊い姉を見下ろしているというおもしろい配置になっている。微妙な力関係のバランスを、そうやって取っているんじゃないか」なんて言ってらっしゃいましたが、スサノオさんは、ここでは海の向こうからの災厄を見張り、防ぐというお役目らしいので、下よりいろんなものが見やすいだろう高い位置にいらっしゃる方が正解のように、私には思えるんですけどね。
 
 
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                 この下にもうちょっと石段があります。上に見えるのが、上の宮。
 

さて私、母に「こっちにはしっかり私がお参りしておくからね~」と言いおいて、スタスタと神の宮への石段を上がります。
 
 最初からスサノオさんの方へ気持ちが行っていたからかもしれませんね。しっかり頭を下げてご挨拶をし、「熊野大社で病気快癒をスサノオさんにお願いしました。その母の病気快癒の、途中ですがお礼を申し上げます」と神妙に言ったものの、とにかく、「スサノオさん、来ちゃいました~!」状態の心持ですからね。困ったやつです(爆)。
 
 それでも、お参りしたら少し落ち着き、辺りを見られる余裕が出てきました。家で読んだものでは、「日沈宮と神の宮の2社をもって日御崎神社という」と書かれていたんですが、高い所からだと、その境内にあるいくつもの建物のほとんどを一気に確認できました。摂社なんかがあるんですね。
 
 後で行ってみようと思いながら振り返ると、眼下に日沈宮が見えました。実はここにくる前から、海の方を見ていて、空から降ってくる光をすごく感じる所だなという感じがしてたんです。手の込んだベールのよう…というか、きらきらする、細やかな光です。写真では撮りきれなかったけれど、上から見た日沈宮にかかる光も、そんな感じに見えます。ぼーっとそれを見ていたら、涼しい風が頬をなでていきました。
 
 
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                   ちょっとアップにした、上から見る日沈宮
 
 
 もう一度、お礼を言って石段を下ります。ところが! 一番上に立った瞬間、背中を冷たい汗が…。高いんです。ぞっとするくらい…。
 
 上がるときは、スサノオさんのとこにいきたい一心でスタスタ来ちゃいましたが、実は幼い頃に慣れないスキーで崖から落ちかけて以来の、高所恐怖症なんです。ですから、そんなのに関係ない方にはどうってことないだろうだろう石段に、足がすくんだんですね。さらに、途中までは手すりどころか、すがりながら降りるところもない。片足ずつじゃなく、両足で踏みしめてから、一段一段、それもビビりながら下っていきました。
 
 ところが、そこにはもっとビビるところがあったみたいです。後でわかったことですが、そのお社の裏に、お稲荷さまがあるらしいんですけど、そこってね、生半可な気持ちでお参りしたり、近づいたりしない方がいい(いい加減だと魂持っていかれるくらい強い)所だから気をつけろ…という話(ひえ~~)。
 
 上の宮の周りをうろうろ見ていたのに、少し奥まったところにあるというそのお稲荷さん、私にはまったく目に入ってなかったんですよね。まぁ、その話は「何か」を受けやすい方に向けての言葉だったんでしょうから、私がそこに近づいたとしても、お参りしたとしても、どうってことなかったでしょうが、万が一のことを考えると、それに気がつかなかったのは幸いだったかもしれません。