『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

smile(クリスマスに。いえ、そうでなくても~♪)

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 映画『friens もののけ島のナキ』を見てきました。CGアニメーションの映画です。偶然見ていたテレビ番組で、声優を務めた何人かの方の名前や、原作は『泣いた赤鬼』であること。そして、アフレコ形式ではなく、最初に俳優さんの声をとってから映像を作るというやり方をして、6年をかけた映画だということ。さらに、この映画の監督さんは、『ALWAYS 三丁目の夕日』の監督さんだということは知っていましたが(そういえばタイトルのつけ方がおんなじ感じですね)、そう期待することもなく、逆に変なマイナスイメージも持たず映画を見ることになりました。そんな私が、ああ、ああ。そうだとも!まんまとはまり、泣きましたがな…ーー;。

 90分ないくらいの映画ですが、とにかく綺麗な映像でしたよ。それも、何と言うか、どちらかの大国のものとは違い、繊細さや心のひだのようなものもちゃんと描かれている。大人でも子供でも、それなりの見方ができる映画だと感じました(実際、私が見たときは、上は70代ぐらいの方から下は20代くらいの方までと年齢層は幅広く…というか、大人だけでしたね。まっ、平日でしたから…^^;)。

 (原作を知っている方にはある程度はわかる)あらすじは詳しくお話できませんが、その映画の中で、人間たちはもののけのことを、暴力的で恐ろしい存在だと思っています。そして、もののけの方でも、人間は自分たちを暴力で追い出した巨大な悪の存在として意識しているんです。どちらも、お互いのことを良く知らないままに否定しあっている…(こういうことは、人と人、国と国でもあることですよね)。

 そんな中で、人間の少年「コタケ」と、へそ曲がりで人付き合いの苦手な赤鬼の「ナキ(死ぬまで泣かないと決めている)」、そして、ナキの親友、青鬼の「グンジョー」、この三人(?)が出会ったことでその関係が壊れていくんです。

映画の中で、もののけたちは、それぞれにいい味を出しています。特に、おおきなまん丸お目目の少年「コタケ」(彼は人間だけど)の、文句なしの愛らしさ、ナキの不器用な純粋さ、そして、グンジョーの友を思う気持ちのいとおしさときたら…。

最後近くで、グンジョーがナキに示した「あるサイン」。そこで心が止まりました。そうきたか、グンジョー。あんた、いいやつだけど、できすぎだよ、馬鹿。ナキだって泣いたけど、私だって泣ける…(じわ~)。

そして、最後に流れるのは、MISIAが歌う、チャップリンの映画でおなじみの「smile」です。目じりの涙をぬぐいつつ見つめたスクリーンでは、画像となった彼らの姿とともに、その日本語訳の歌詞が流れます。

       微笑もう 例え心が痛んでも
       微笑もう たとえ心が裂かれても

       空が雲に覆われてても 大丈夫    
       君が笑顔なら

       今はどんなに悲しくて恐くても
       微笑もう きっと明日には
       人生まだまだ捨てたもんじゃないと思えるんだ

何度か聞いてはいたけれど、改めてかかれるとこういう詞だったんですね…。その曲の後半では子供たちのコーラスが加わります。エンドロールのクレジットには、「石巻少年少女合唱団」とありました。この歌詞とクレジットに心に違う暖かなそして、切ない涙がゆれました。
     
さて、クリスマスからお正月、何か映画をと思いながら決めかねてらっしゃるなら、この映画もひとつの候補にとお勧めしたいと思います。






(シアターを出て、この映画の小さなフィギュアがもらえるガチャガチャを、面白がってやってみました。私の手に入ったのはこのコ。ナキです…。さて、これどうしよう…^^;)