『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

いざ!神在祭に(その5~何故、縁を「結ぶ」…なのか~

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 次回、参道の様子をupして終わりにしようと思っている神在祭シリーズ(シリーズ?)、ここでちょっとブレイク。あなたは、どうして縁結びっていうのか、御存知ですか? 「そりゃ、縁を結ぶからでしょうよ」って返事が普通でしょうね。じゃ、どうして縁を「結ぶ」っていうのか…。この辺りはどうです? 実は今回、「これで、かも~」っていう一説に出会ったんです。

時間がかかるだろうと思っていたのに、あっさりとお参りができ、時間をもてあました私は、並びにある『出雲古代歴史資料館』に初めて行ってみたんですね。そこには、最近地中から出てきた、平安時代に神殿に使われていた実際の柱が展示してあるのですが、それ以外にはさほど面白いものはないだろうと、これまで行ってみようともしていなかったんです。ですが、ここ、けっこう面白かったんですよ。

いろんな学者さんたちが、同じ資料を基にして設計された、「ある時期の大社はどんな風だったか」のフィギュア(といっていいのかな?)が並べて陳列してあって、それぞれの解釈でこう違うか…というのを見せてくれていたり、いちばん有力なのを、少し見上げるほどの姿に縮尺された姿で見せてくれていたり、いろんな有名神社との建築の比較があったり、これまでに発見された古代出雲時代の銅鐸、銅剣などが陳列されていたり…(これ、話には聞いていましたけど、実際に見るとかなり圧巻でした)。いや、想像以上に興味深かったですよ。

そこに陳列されていたものの中に、神在祭中の神様たちの様子を描いた江戸時代の絵があったんですよね。その中に描かれていた神様たちの男女の縁結び会議の様子はこんな風です。

まず神様たちは、対象になる男女の名前を一人一人木片に書かれます。で、その一人一人に対して、これがいいんじゃないか…、いや、こっち…と、真剣な討論が繰り広げられるんです。で、この二人がいいんじゃないか…という決定がなされたら、その二人の名前が「縁結人物帳」というのに書き込まれ、来年度の取り扱いとされるというんですね。

そのときに、この人とこの人…と選ばれた二人の名前の木片は、竹篭に入れられ、係の神様によって、紐でひとつに「む・す・ば・れ・る」んですって。そう! ここですよ、多分…。二人(2片)が「紐で結ばれた」…。ここから来ているんじゃないかと思ったんです…(私が思っただけですが…^^;)。

その結ぶ係の神様も、時には木片を間違えるらしいんです。で、ほかの神様に、「違うじゃないか!」と怒られたりするというんですね。で、「だって、こうだっただろうか!」だか、「お前がこんな風に出すからだろう!」だかわからないけど、逆ギレして二人がけんかになったり、「まぁまぁ、お二人さん…」ととりなす神様がいらしたり、笑ってみてる神様があったり、われ関知せずの神様がいらしたり…と何だかなかなかに楽しげな(?)光景が繰り広げられているらしいんですよ(絵と説明の中で、ですが…)。何だかほほえましいですよね。

ところで、結婚しているそこのあなた。あなたは、「結ぶ相手が違ったんじゃないですか~?」って言いたいですか? それとも、「良くぞ、結んでくださった」と言いたいですか?
色々あるだろうな…。

会期中に滑り込んだ私は、一応来年分の人物帳に載せてもらえるというのですが、結ばれた木片がないって事もありえるかも…ーー;。