炎天下、倉吉のボランティアガイドさんに迎えられてまず最初に向かったのは、『高田酒造』。創業140~150年の歴史を持つ造り酒屋さんです。その高田酒造の酒蔵が、ドラマでは、誘拐された「博士」(誰?)が監禁される悪の巣窟として使われたんだそうです。
一緒に行った方達の多くは、そのシーンでいちばんの活躍を見せたという、スーパージュニアのチェ・シノン君(?)の衣装そのままのかっこうをした留学生ガイド君と一緒に銃を片手にしたポーズを決め、次々に写真に納まってらっしゃいます(白いシャツに黒のパンツ、防弾チョッキというスタイルです。ちなみに、もう一人のガイドさんは、その敵方の衣装そのままだという、『高田酒造』のバックプリント-というか刺繍です-のあるつなぎを着てらっしゃいましたよ)。
写真写りに自信がない上に、何をどうポーズをとればいいかわからず、ついでに、そのほかの方のように、そばに置かれているご自慢のお酒の試飲もできないわたしは、蔵のあれこれを見て歩いていました。それでも、「ああ。たぶんこの階段を使ってアクションしたんだろうな。わたしなら使うな」とか、その撮影に思いをはせることはできたんですよ。別の誰かさんのドラマなら、思うことはもっとあったし、もっと写真を撮りまくったかもしれませんけどね。
私が惹かれたのは、その建物やたたずまいでした。「どれくらい前に建てられたものですか」とボランティアガイドさんに聞いてみると、「かなり古いとは思いますが、はっきりわかりません」とのこと。再現シーンの写真を撮るわけでもなく、うろうろ歩いては蔵においてあるものや建物の写真を撮り、そんなことを聞いてくるやつは、このツアーではわたしくらいだったのかもしれません。それでもボランティアガイドさん、「ここは分かりませんが、母屋の方は140年以上前の建物だそうですよ。後でお連れしますから。ご覧くださいね」と、きちんと教えてくださいました。
その母屋、良かったですよ~。置いてあるものやその建て方に、そこにあった生活が見えてくるようで、わくわくしてきました。庭の奥側の建物は使われていない感じで少し荒れていましたし、植栽ものも手入れされていない感じだったのがちょっと残念でしたけどね。
実は、ツアーのことを調べていたとき、このドラマのロケ地を見に来られた方のブログを偶然見かけたんです。「ここ(高田酒造)を訪れるのが念願だった。でも、個人でドラマの足跡をたどる自分(そのチェ・シノン君のファンだと書かれてました)は、中には入れない。とても残念だけど、ここに立てただけでもうれしい(T.T)」と書かれ、蔵の前で撮られた写真をのせてらっしゃいました。何かわかるな~。その気持ち…。そういう方に言わせたら、きっと、「もっと見るところがあったのに~」と言われるでしょうね。