『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

拾い物の出会い2(追記あり)

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 前日の予定をすべてこなし、その上京都に泊まったので、3Dを見ても、余分な時間ができていました。帰りの時刻までどこに行ってもいいなんてことは、ほんとに久しぶりのこと。

 どこに行こうかな~と思ってひらめいたのは下鴨神社の参道-たたずの森でした。ここは本当に気持ちがいいんです。そこを流れる小川の流れも、鳴く鳥の声も、流れる風も、そしてもちろん青葉も…。この森をのんびり歩きたいと思いました。でも、その前に…、「あぶり餅食べたいな~。久しぶりに…」。

 下鴨神社とは逆方向の、紫野といわれた辺りに今宮神社という厄病よけの神社があるんです。ご存知の方は多いと思いますが、その参道に向かい合うように、2軒の有名なあぶり餅屋さんがあるんですね。

 そのあぶり餅は、指先大のお餅を炭火で焼いて、甘味噌ダレを絡めていただくのですが、私、一人分では足らないくらい好きなんです。ずいぶん長いこと食べていないし、時間もあるしと、そちらに先によってみることに決めました。実は、その裏(?)の方にある大徳寺のバス停なら便数があるんですが、こちらは乗り換えもある上に、バスの便も大徳寺よりはちょっと少ないので、どこかのついではなく、(そこに)行くぞ!と思わないといけないところでもあるんです(大徳寺は大寺院なので、そこから歩くとすぐのようでも結構歩くことになります)。

 市役所前から地下鉄に乗り、今出川に。そこからバスに乗り換える頃まではわからなかったのですが、空は段々暗くなりつつあって、バス停に下りた時には雷が鳴り始めていました。朝ホテルを出るときに、「山沿いでは雷雨も」という天気予報を見てはいたのですが、「それほどの山沿いではないし、駅に戻る頃までは何とかもつだろう」と勝手に決め込んで、まずは本殿にお参りして、あぶり餅屋さんに(今回は神殿から向かって右の方のお店に行きました)。

 ところが、あぶり餅をいただいている間にとんでもないことになったんです。雷とともにスコールを思わせる雨が降り出し、傘を持っていなかった私は足止めを食うことになってしまったんです。10分…。20分…。やむ気配はありません。そのうちに、バスの乗換え時間のロスなどを思うと、下鴨神社を目指すのが億劫になりました。この雨です。ずぶぬれでバス停に立つのもね…ーー;。今日は行くな…ってことなんだろう。そう思うことにしました。

 お店の方にしばらく待たせてくださいとお願いしてから30分くらいがたったときでした。一向によくならない雨足を見て、「せっかく京都に来ているのに、動けないのはかわいそう」と、お店の方がどこからか100円傘を調達してきてくださったんです。「これ返さなくていいから持っていらっしゃい」。500円払ったまま動かないお客は、それ以上いるのも申し訳なくて、ありがたくその傘をいただいて店を後にしました。

 ところで、そこまでしていただいておいて申し訳ないのですが、わたしはどうも社殿から向かって左側のお店の味の方が好きなようです。実はこれまでずっと左のお店に入っていたので、こちらのお店の味を知らなかったのです。だから、ここのも食べてみたくて入ってみたんですが。ただ、これは好みの問題だと思います。一度に両方行かれる方もあるそうですから、どちらが好きか食べ比べされるのもいいかも。もしここに行かれることがあったときの、ご参考までにお話しておきますね。

 さて、傘を差して店を出たものの、スコールの中。遠くに行くのも億劫なので、そのまま今宮神社を堪能することにしました(軒先を伝って何とか歩けるし…^^v)。もう一回お賽銭をうち、お参り。そして、ここでは買わないつもりだったおみくじを買ってみたり、同じく買わないつもりだったお守りを買ったり、「阿呆賢(あほかし)さん」と呼ばれる石を持ち上げてみたり…。

 「阿呆賢(あほかし)さん」を知ってますか? 三回叩いて石を持ち上げて重さを確かめ、今度は願いをかけながら石を3回なでて持ち上げてみて、そのままだったり、重くなっていれば叶わない。軽く感じればば叶う…といういわれのある石です(もうひとつこの石には、どこか体によくないところがあるなら、石をなでてそこをさすってやるとよくなる…という言い伝えもあるそうですよ)。

 で、結果は…。はい。見事に軽くなりました。顔の辺りまで軽々と持ち上がった…というより、勢いづいて勝手に上がりました。知ってる感覚でいえば、さるデパートで持ったことのある20センチくらいのル・クルーゼの鍋が、タッパウエアくらいの重さになった、という感じ。こんなにも軽く感じるなんて、私は暗示に弱いのでしょうか…ーー;。

 そうこうしているうちにようやく雨は小止みに。これくらいならとバス停を目指してバスに乗り、乗り換えのためにバスを降りた二条辺りになったら、どういうわけか、雲さえ蹴散らされ、あっという間にやたらに青い青空。なんじゃこれは、です。そういえば、去年晴明神社のあたりでもこんなようなことがあったな、なんて思い出しましたが、そういう天候の時期ではありますよね。そこからは、駅付近をうろうろ…。それくらいの時間しかもうなくなっていたんです。

 それにしても、母に「運を開く玉の輿のお守り」を買う私って…^^;。でもって、「あらまっ、ありがと」と不振がりもせずバックの内側になるように玉の輿のお守りをつける母って…(まっ。運を開くのだから、これもよし!ですかね…)。




〔追記〕
たくさんあった誤字や文章のややこしさを少し整理して(ごめんなさい…ーー;)、何で、玉の輿のお守りがここにあるか…というお話です。徳川将軍家光さんの側室だった桂昌院さんは、一つの説としてですが、西陣の八百屋に生まれ、その名を「お玉」と呼ばれた人だと伝えらているそうです。

 八百屋の娘さんが、三代将軍の側室となって綱吉さんを生み、その後、将軍の生母として大奥で権勢をふるって、従一位の高位にまで昇り詰めた。その事から「玉の輿」という言葉ができたとか…。

 桂昌院さんは、西陣の興隆につとめ、その氏神であるこの今宮神社が荒れていると聞くと、その再興に力を尽くしたといわれているそうです。「その由来にちなんで、感謝を忘れない心暖かな幸を願う『玉の輿守』がここにある」んだそうです。それもいろんな色のがあって、どれがいいかなって迷うくらい本当に綺麗でしたよ。

 ちなみに、おみくじですが、「取り返しのつかない過去のことを繰り返し思い悩んだり、どうにもならない将来のことを案じわずらうのは、心を痛めるばかりでなく、何の役にも立たない。今日はただ今日のことを、面白く楽しく、正しい心でやっていくように」というようなことが書かれていました。確かに…ですよね。

 もうひとつ、実は机の上においたままだったおみくをさっき開いてみたら、上の方に和歌が書かれていたのを見逃していたのに気がつきました。そこにはこんな歌が。


 『かき曇る 空さえ晴れて さしのぼる 日がけのどけき わが心かな』

 あら~@@;。