オットケ・ソウル(hikari的初めてのソウル旅)12

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先ほどの木のところまで戻りましたが、まださっきのお二人はいらっしゃいました。こうなれば、持久戦です。私は、そこから少し離れて木の前にある石垣に座りました。やがて、ご主人が逃げ出すように立ち上がり(^^;)、奥様がそれを追いかけて行かれるのを確かめて、私はやっとその前に立つことができたんです。

 木に触れてみたいけど、警備の方(?)も時々巡回してらっしゃるようみたいで、石垣を乗り越えてその木に触れたりしたら、とんでもなく怒られそうで手が出せません。私はしょうがなく、しばらく木の葉がそよぐ木を見上げたあと、石垣のさっきの方たちが座ってらしたところに座りました。

 目を閉じて、頬に当たる風を感じます。鳥の声がします。木の葉がこすれあう音。木漏れ陽の気配。そして、何人かの人が目の前を過ぎていきました。

 気持ちいい。ただただ気持ちよくて、いつしか、ここは韓国でも日本でもない。そんなこと、どうだっていい場所。そんな風に思えてきました。
 
 実はここに来る前、きっとこの木の前に立てば、信じられないくらいの力強さか温かさに包まれるにちがいないと、勝手に思っていました。でも、それはありませんでした。そこで感じたのは、かたわらに寄り添うように立ちながらも、その人を甘やかすことなくすることを見守っているような…そんな気配だけでした。300年以上もそこに立っていれば、そんな風になるかもしれませんね。人間なら、仙人の域ですもの。予想とは違ったけれど、やっぱり来てよかった…。そんな想いが胸をよぎりました。

 いくら気持ちいいからといっても、いつまでもそこにいるわけには行きません。何度も立ち上がり、その場を去ろうとするですが、なぜか去れないのです。離れがたくて、とかいうのではないのです。ただただ去れないのです。何度も立ち座りを繰り返したあと、そこに座りたそうなおじさまが近づいていらして、私はようやくそこを後にしました。何度も何度も振り返りながら…。