『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

思わぬ出来事

イメージ 1

 所用で京都に日帰りで行ってきました。

 ひどい雨に祟られ、大苦戦を強いられましたが、終わり頃には雨も小止みになって、何とか予定を消化できました。

 最後に行ったのは、大宮中立売(おおみやなかたちうり・地名)。せっかく雨も小止みになったし、せっかくの京都。そこから地下鉄の駅までぶらぶら行き、地下鉄で京都駅まで戻ろうか、それとも、また雨に祟られないうちにバスでさっさと京都駅まで戻るろうかと迷いながら、堀川通にあるバス停の辺りを歩いていたら、すぐそこに思いがけない旗がひらめいてるじゃありませんか。晴明神社。陰陽師・安倍晴明の屋敷跡にある、彼を奉る神社の旗です。

 この通りに面した所に晴明神社があるのは知っていましたが、ここにあったんだ…。そういえば目の前のバス停は、晴明が式神を隠してたという「一条戻り橋」じゃないの~。

 幸いなことに、そこまで小降りだった雨がその時やんでいるのに気がつきました。だったら、行くしかない!ですよね。いつまたここを通るかわからないですから。

 鳥居をくぐると、境内には、神官さんが占いをなさる時間に間に合わず(これがけっこう当たるのだそう)、ひどく残念がっていた女の子達や、それとは関係なさげな外国の方が数人。

 テレビでこの神社を見て想像していたのよりずっとこじんまりしていて、一時のブームの喧騒が過ぎたそこには、祈りの場の匂いが少し戻ってきている感じ。うん。悪くないです。上賀茂神社や下鴨神社、私の定番の出雲大社等とはまったく違う、街中の神社の気安さがね。

 その境内にあったのが、昨日の像なんです。はい。あれは安倍晴明の像なんですね。もう一枚は、かつて使われていた一条戻り橋(式神のオマケつき)です。

 夢枕獏さんの『陰陽師』などを読まれた方、あなたの晴明像と比べてどうですか? 私はもっとはかなげで母性本能を刺激するような面差しを想像していたので、ちょっと意外でした。でも、式神たちを仕切れる度量があるのは、こういうタイプの人かもな~と思えたりもして…。

 話は少しずれますが、ついこの間、本屋さんで江原啓之さんの本を立ち読みしたんです。「神社に行ったら、ぜひおみくじを引きましょう。おみくじには、そのときの自分にとって最良のアドバイスがかかれているから、嫌なことが書かれていても、素直に読んでみるといいですよ」というようことが書かれていました。

 それを思い出したものだから、おみくじを引いてみることにしました。ところが、おみくじの箱を振っても振っても出てきやしない。おもいっきし振り回してやっと出てきたのは、27番。

 「なんだ。ヨンがつかないのか…」と内心思いながら(おいおい…^^;)、出していただいたおみくじの紙には、「よくここまで頑張ってきたね。これからはもう大丈夫だよ。速やかに行きたいところに行き、したいことをしなさい。それによって人生が開けるよ」、てな内容が書いてあって、いきなり晴明さんが大好きになりました(^_^)v。

 …なんて言ってるけど、ほんとは思わずうるっとしたんです。何故なんだろう…。

 一礼して神社を出ると、急に雨が降り出してびっくり。ちょうどそこにバスが来たものだから、これ以上濡れるのは嫌だと(ジーンズの膝辺りまでびっしょりだったので)慌ててそれに駆け込み、「このあたりだと、四条河原町あたりで乗換えかな」と思ったら、なんと京都駅行きじゃないの! 激しく降り出した雨の中、私はそのまままっすぐに京都駅にむかったのでした。めでたし、でめでたし…。