「いつもこんな時ばっかり電話してゴメンね…」
彼女は、学生時代からある政党の活動をしていて、選挙の前には必ず電話があるんです。恒例行事…ですね^^;。
あれこれ話を聞いて、「何とかよろしく」という言葉に、「わかった。マニフェストを読ませてもらって、納得できたら考えるね」と応えると、ふっと彼女が笑ったんです。「何?」と尋ねると、「変わらないな~と思って…」と。
「こういう電話をすると適当に返事されて、いいいようにあしらわれるの。それでも、少しでもうちの党の考えを知ってほしいから、あちこち昔の友だちとかにまで電話するんだけど、あんたには嘘がない。そう言った限りは、ちゃんとマニフェスト読んで、納得できたら入れてくれるだろうし、そうでなかったら入れないだろうなって、わかるのよ…」
中学の頃から同じ? 成長がないってことかい…ーー;。
それから彼女は、思わぬ話をし出しました。「私の願いは、日本の安定と充実だけど、もうひとつは韓半島の人たちが、ひとつになって欲しいなってことなの」。これはその政党とは関係ないそうで…。
「実は彼がきっかけなのよ。笑うでしょ? 笑うよね~」と思いがけない人の名前が…。笑うモンですか!! 笑いませんとも。いや。笑えませんとも…^^;。
それから色んなことを知ろうとして、言葉を学び、数々の本を読み、一度はソウルまで足を伸ばしたことも話してくれました。
「いい部分だけじゃない。歴史にふたをしてはいけないのよ」
そこから私は、しばらくの間、話を聞くだけの人になりました。彼女がとても真摯にそのことを考えていることがわかったからです。それをどうこういう気にはなれませんでしした。
実は私は、歴史認識について、彼女と少し違う考えを持っています。私の頭の中に常にあるのは、「歴史はその時の権力者によって、都合のいいように作りかえられるもの」ということなんです。
経験したわけでもない歴史を(経験していたとしても)、「どちら」にも傾くことなく正確に知ることなど、私たちにはとてもできないんじゃないかしらと、いつからか思うようになっているんですよね。でも、だから「あなたの考えは変!」とも思わない。それぞれでいいんじゃないかな~。私は、今を見つめていこうと思っています。
「いや~。想いがけず楽しかったわ~。また電話させてね~」
次もきっと、選挙の時だな…^^;。