まさかの本音

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「まさか、あんなことを言い出すとは思わなかった」

 終末の昼下がり、久しぶりに会う友達に誘われてお茶に出かけた時に、その友達が言ったことばです。

 言い出したのはご主人です。そのご主人、夏ごろからのどの不調に悩んでおられたんですね。それが、ずっとよくならなくて、友達はお医者様へ行くように言い続けていたようなんですが、ご主人は、行こうとはされなかったんですって。
 
 ヘビースモーカーだったご主人が、いつの間にかタバコをやめ、お酒を減らし、夜更かしを控えてらしたそうですから、そうとは言わないまでも、「こんなに治らないということは、難しい病気なのではないかと思ってて、それでお医者様へ行くのが恐かったんじゃないかと思うの」と友達は言いました。

 「わがまままで、人にはきついこと言うくせに、もともと小心者だからね…」

 今月の初め、ご主人は意を決し、お医者様に行かることにされたそうなんですが、その前夜のこと。ベッドに入ったご主人が、問題の一言を言い出されたのだそうです。

 「もしだめだったら…、俺になんかあったら、おまえ、実家に帰れ」

 想像もしないことばに、友達、キョトン。「今、何言ったの?」状態だったそうですが、余りにもまじめなご主人の顔に、これは本気だとようやく思えたのだとか。友達のところは、お姑さんが亡くなってから、お舅さんとご主人との3人暮らしなんですがー。

 「親父のこれからのことは、米子(鳥取西部)の叔母さんに頼んでおいた。だから、心配しなくて大丈夫だ。誰にも文句は言わせないから。おまえのこれからの人生、親父の面倒見て終わることはないさ」

 「何言ってんだか…」。しばらくして、やっとそう応えたと友達は言いました。うちのことなど気にせず、気ままに暮らしているげに見えていたご主人が、自分のこれからのことを気にかけてくれていたのに驚いたんだそうです。

「で、どうだったの?」
「ただの喉の炎症だって…。今じゃ、生活も元に戻っちゃった…。そんなこと、言いましたかね~って感じ。あほらし。心配して損しちゃた」

 半分呆れた風に彼女は言いましたが、いろんな意味で、めでたし、めでたし…ですよね。ごちそうさま。

 


 (画像は、今年最後の我が家の朝顔。なので、ちょっと顔出しさせてやりました…^^)