『おやすみなさい』
”ねぇ
眠れなくて
闇を見つめ続ける 恐さって知ってる?
眠っても すく目が覚めて
途方にくれたことは?”
暗闇の中で聞く その声は
いつもよりずっと 憂いを秘めて
そのくせ なぜか自慢げで
私は ゆっくり体を向けて
その体を そっと包んだ
”じゃあ 知ってる?
眠るだけ眠ったあとの 気持ちよさ…”
くすくすと笑った
抱き合って 笑った