父がある演歌の方の全集もののCDを買いました。他の方の曲を含む、10枚セットのです。それを、今は懐かしい(?)カセットテープにダビングしてくれというのです。流行の「文明の利器」を使いこなせない父には、出先ではウォークマンでないとだめだからなんですね…^^;。
普段あまり聴くことのない演歌を、聴くとはなく聞いていたので、あらためて「この人上手いな~」と思いました。もちろん歌心のある方だからでしょうが、とにかく声がいい。それに安定感があるんです。ところが、一曲だけ気にかかりました。『天城越え』。なぜか感じないんです、心が…。
はっきり言って、異論はあるでしょうが、この方の方が、歌うという「技術」は数段上手いと思いました。でも、元歌を歌ってる方の歌から感じた、心がふるえるような情念ってやつ(なんか、ちょっと使って恥ずかしい言葉かも~)をまるで感じないんです。
で、ふっと思ったのは、「待てよ。上手いってなんだろう」ってこと。歌う技術はあるに越したことはない。でも、その世界を素敵に表すには、いちばんの条件じゃないのかもしれない。歌にしろ、お芝居にしろ、まるでその中の人そのもののように歌い、演じ、人の心をふるわせること…。それができるのが、上手いってことだよな~なんて思ったりしたのでした。
それにしても、『天城越え』は、やっぱり石川さゆりさんだな~。
(↑この人も上手い…よね?)