遠い記憶

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 かなり昔の話ですが(笑)、私は人見知りの激しい、おとなしい子供でした。あまりにおとなし過ぎて、子供らしくないと言われたりもしました。そう言ったのは、子供はうるさいほどに元気なものと、勝手に決めツケてる大人だったんだなと、今なら理解できるのですが、その頃は、まるで普通じゃないと言われているようで、子供心にひどく傷ついたりしていました。

 そんな中で、人並みはずれておとなしい、では説明できないこともありました。後で聞いたことなのですが、幼稚園の年長さんか一年生の頃、先生が母に聞かれたのだそうです。「誰か、ご家族やお知り合いの方で、大変な亡くなり方をされた方がありますか?」と。その言葉の意味がわからず、そんなことはないし、まだ身内の死にも接したことはないとお話しすると、先生は不思議そうにされたというのですね。

 「この歳のお子さんとしては、異様なほどに死を恐れてるんです。このままほっておいていいのかと迷うほどで、それでうががったのですが…」。先生は、そう言われたそうです。

 結局、「いつも本を読んでいるから、何かの絵本でそういうのを見たのでは?」ということで、片をつけたようなのですが、はっきり言って、読んだ子供が恐れるような、非業の死を迎える絵本なんて見たことありませんよね?
 
 その頃、どういうわけかやたらに死が恐かったという記憶は、今も残っています。でも、何故そうだったのかは、自分でもわからないのです。ずっと…。それが、2日ほど前のこと。ある少年が、知るはずのない前世の記憶の悪夢にうなされ、彼のお父さまがその原因を探るという、ノンフィクションテレビ番組を見た時のこと。ずっと忘れていたその出来事を、突然思い出したのです。

 子供は、2~3歳くらいまでは生まれてきたときの記憶がある、と言われますよね? その前があってもおかしくないかもしれない。もしかしたら、その子と同じで、私にもあったのかも。そう思ったのです。大切な人を、非業の死という形で亡くしたか、自らがそういう目にあったのか、そういう出来事が…。

 何の確証もありません。ただ、そうだったのかと思った途端、忘れていたはずの心のつかえが、すとんと取れた気がしたのです。ひょっとしたら、誰にでもそういうことがあるのかもしれませんね。


(画像は、「イルマーレ」から、引越しさせてきました^^)。