『光と風の間(はざま)で』総本家

総本家なんで、あれこれあります

トマトのことは、トマトに聞け!~’21野菜な話~

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 少し前に、闘病中の亡き父との会話から、毎年育てるようになってしまっているトマトの苗を植えました。今年は普通見るのより小さめの、中型トマトです。

 今年わが家では、取っ手がついたプランターを使ってみることにしました。プランター自身が軽いので移動しやすく、よけいな水分が外に出てしまうという特徴を持つ、「不織布プランター」。乾き気味な環境が好きなトマトには、最適だと思えたからです。

 ただ一つ、心配がありました。プランターが軽い分、強い風が吹くと転んでしまうのではないかということです。ところが、台風並の風が吹いた先日も、土が入った分どっしりとしたからか、まったく問題はありませんでした。いらないときには畳んで仕舞っておけるし、お安いし、これは結構すぐれものだなと思えます。今のところね。

 実は、このプランターのことを知ったのは、YouTubeの園芸チャンネルで、でした。大好きな野良猫の健太郎をはじめとする猫動画、あり得ないと思うような不思議な話、簡単お料理の動画、100均の造花を使ったフラワーアレンジメント、世相の話…。そして、園芸チャンネル。その園芸チャンネルのひとつで、不織布のプランターがあることを知ったんです。

 育て方もそう。いろいろ見かけた中に、朝顔などツルものを育てる用の三本の支柱にワイヤーがついているものを使って、トマトの延びた茎(?)を支柱に沿わせてぐるぐる巻き付けていくというやり方があったんですね。

 例年、ほっておけば手が届かないくらい高く伸びすぎてしまう枝を切り落とすのはかわいそうだなぁと思いながら切っていた私は、それを見て、これはいい!と思ったんです。

 具体的な方法としては、まずは苗を買ってきたパックのまま数日横に倒しておくことから始まります。茎は光を求めて上に立ち上がりますよね。そして、倒されたパックの下側にはふつうよりたくさんの根がしっかり張っていくそうなんですね。そうなったら、苗をプランターの中央にまっすぐに植えるのではなく、苗の側をプランターんの枠に沿わせて(根の側をプランターの中心に向けて)、倒れた形のまま植え付けるという方法なんですね(で、わり箸などを斜めに刺して苗が風などの影響を受けて動いてしまわないように固定しておく)。そして、伸びた枝はわき目を落としながらぐるぐる回るように支柱にだんだん固定していくということらしい。

 (最初、写真は植えた時のものをあげていたんですが、少しあとのに替えました。これなら、やり方がわかりやすいかなと。今はしっかりした茎?を一段目に二ヶ所固定できています。なら、それを撮れ? そのうちにね)

 実ができてそれが終わったら、そこから下の葉は新しい実に関係しないから、よけいな養分をとられないためにも、とってしまったらいいとか、終わったあたりの茎は、固定をはずして下に下げても問題ないとか言うこともYoutubeで学びました。
 
 その方法を紹介している動画はいくつか見たんだけど、そのなかに目から鱗の言葉があったんです。「トマトのことはトマトに聞け」。

 上に書いたような、伸びた茎(?)を切るのか切らないかとか、葉が大きくなるのは日光不足(逆に、葉っぱが日焼けしたり黄色くなるのは日光に当たりすぎ)だとか、葉っぱがそんなになるときはこういう薬剤を噴霧してみるといいとか、無農薬にこだわるなら、そういう葉は早めに落としてしまいましょうとかいうアドバイスをすることはこちらでもできるけれど、そのトマトどころか、置き場所の環境を実際に見たわけでもない。

 こういうアドバイスを参考にして、トマトにとって気持ちいい環境かどうかトマトの様子を見ながら調整するのがいちばん大事だというんですね。すなわち、トマトのことはトマトに聞け…という訳です。

 ああ、そうだよね、と思いました。園芸をやっている人のありがたいアドバイスを参考にするとしても、いちばん相談し、尊重するべきなのは本人。トマト。そして、それをいちばん見ていて、観察できるのは育てている自分。良かれと思ってやったことが、本人にとって気持ちがいいかどうかは、それぞれに違うかもしれない。こういうことって、植物だけじゃなく、いろんな面であることかもねと思ったりして…。

 とり合えずは、「どう? 調子は…」とか話しかけたりしてご機嫌を伺いながらながら、水やりをしているこの頃なんです。



 ※そうそう。このプランターね、トマト用に調整した土の入った袋にそのまま苗を植えてベランダなんかで育てるの、あるでしょ? あの土がほとんどはいるくらいの大きさです。ご参考までに。